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「脱いで」  笑みを浮かべた浩也が告げてくる。  ――言われた通りにしなきゃいけない。  そう考え、シャツのボタンに手を掛けるけれど、指も大きく震えてしまい、なかなか上手く外せない。  そんな日向を見ながら浩也はため息をつく。 「仕方ないな。 俺はあまり気が長くない。今日は大目に見るけど次は無いから」  言いながら立ち上がると、日向のシャツを掴んで左右に引っ張った。ブチブチとボタンが弾けて飛んでいく。 「ズボンくらいは自分で脱げるよな 」  座り直した浩也に言われて日向は慌ててズボンを脱いだ。促されて下着と靴下も脱いだ日向は、羞恥のあまり股間を手で隠そうとするが、そんなことが許される筈もない。 「暴れたりしたら面倒だな 」  言いながら、浩也が日向の両腕を背後で一纏めに縛ってしまったからだ。  一人裸になった日向は、羞恥のあまり白い肌を薄紅色に染めながら、震える体でそれでもどうにか立っている。 「やっぱり細いな。ここも色が薄いし、毛も薄くて子供みたいだ」 「あぅ! 」  浩也がペニスを指で弾くと、思わずといったように日向が腰を引く。身体はさらに赤みを帯びて、大きな瞳は今にも涙か零れそうなほど潤んでおり、それが浩也の嗜虐心(しぎゃくしん)を煽る。 「逃げちゃ駄目だよ」  冷たく告げればハッとしたように背筋を伸ばす日向を見て、なかなか良い遊び道具を手に入れたと浩也は思った。  元々浩也はサディスティックな性癖であることを自覚しているが、女相手ではどんな噂が広まるか分からないため、せいぜい軽く縛るくらいの事しか出来ずにいた。  しかし、目の前にいる下手をすると女なんかより綺麗な男には遠慮をする必要が無い。相手が拒めば放り出せばいいし、それまでは好きなように楽しめる。  ――口止めの材料は作っておかないといけないな。  考えながら口角を吊り上げ、目の前で震えている日向に目を向けると 「そのまま立ってて」 言い残し、必要な物を探すために部屋を出た。

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