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「ここを自分で擦れ。オナニーくらいしたことあるだろ?」 「うぅっ!」  ここまでずっと萎えたままだった性器を浩也に掴まれて、意識は朦朧としているけれど日向は従順にそこへ手を伸ばす。  萎えた自身をおずおずと掴み、必死に手を動しはじめた日向の姿に欲情し、浩也は再び律動をはじめた。 「…… っひっ! うぅ…… たぃ…いたぃ…… 」 「イケたら、今日は終わりにしてやるよ…… ヒナ」  激しく腰を打ち付けながら浩也が耳元で囁けば、ビクリと体を震わせた日向が驚いたように目を見開く。 「…… あっ!」  育つ気配の無かったペニスが少し大きくなったのだ。 「名前呼ばれて感じたのか? 」  問われるが、痛みと必死に戦いながらペニスを(しご)く日向には、自分自身の反応の意味が分からなかった。 「ヒナ」  もう一度、名前を囁やかれ胸の鼓動が早くなる。 「あぅっ」  痛みの中、少しだけ見えた愉悦の糸へと縋るかのように、兆しを見せた自身を懸命に扱く日向の痴態を見て、煽られた浩也が更に激しく腰を打ち付けた。 「ひっ! あぅっ! やぁっ……」  ぶつかり合う肉の音と日向の悲鳴、そして、少し荒くなった浩也の息遣いが部屋へと響く。 「いやぁ!  あぅぅ…… ああっ!」  そして、一際強く浩也のペニスを締め付けたあと、日向の体から力が抜けた。  気を失ったのか? グッタリとした彼の腹には白い液体が付着していて、この状況で達することができたのかと浩也は驚く。 「…… なかなか素質がある」  呟きながら口角を上げると、力の全く入っていない体を浩也は更に何度か穿ち、暫くしてその孔内へと白濁を放った。  ズルリとペニスを引き抜けば、呻き声がしてビクリと反応を示すが、日向の意識は無いようだ。  閉じた目元は泣きすぎたせいで赤くなっており、四肢は力無く投げ出されてる。その姿が放つ色香にもう一度挑みたくなるけれど、今日は止めておく事にした。 「優しくされたいか?」  黒い髪へと触れながら、気を失った日向に尋ねるが当然ながら返事は無い。答えを求めてもいなければ、なぜそんな事を自分が言ったのかも分からない。 「まあ……無理だけどな。」  結論を出し、浩也は自分の考えに……無意識の内に蓋をした。

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