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――少しの飴をちらつかせた方が従順になる。
思った通り初心 な反応をする日向に満足し、浩也は口角を更につり上げた。
***
「さっき、俺の指から逃げようとしたよな」
机に跨がる日向の前へと立った浩也からそう言われ、そんなつもりは無かったのだと首を横に振るけれど、
「言い訳は聞かない」
冷たい声音で言い放たれ、動揺した日向は何度も『ごめんなさい』と謝罪する。
すると、日向の耳元で浩也が低く囁いた。
「ヒナが………て言えたら許してやるよ」
それを言ったらどうなるのかなんて考えられないほどに焦っていた日向は、許して欲しい一心でその言葉を口にした。
「僕に……罰を与えてください」
「いいよ」
浩也が笑みを深めた瞬間、日向は自分の言った言葉の意味を理解して震えだす。
「大丈夫、今日はそんな酷いことしないから」
告げながら、日向の細い腰を掴み、座る位置を机の端まで移動させると、浩也は日向の萎えたペニスをその手のひらで強めに握った。
「あぅっ」
「精液出せって言ってもこれじゃ無理そうか」
呟くと、後ろの掃除用具入れからバケツを持って来て床へと置いた。
「見ててやるから、このままバケツに小便して」
「…… っ!」
信じられない気持ちで浩也を見つめるが、許してくれる気は無いらしい。
日向は小さく「はい」と答えた。
***
――無理…… だ。
下腹に力を入れてみるが、見つめられている緊張で全く尿意をもよおさない。教室の自分の席で、しかも見られながらなんて出来る筈もない。
「出ない?」
聞いてくる声に何度も頷き答えると、浩也はズボンのポケットを探りクリップのような物を取り出した。
「これは俺を待たせてることへの罰だ」
鳥肌が立ってしまうくらいに緊張している日向の乳首は控えめながら立ち上がっている。
浩也は日向の前へ立つと、淡い桃色の小さな尖りを指で弾き、震える日向に構うことなくその先端をクリップで挟んだ。
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