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 *** 「シャワーと洋服、ありがとうございました」  リビングへ戻りソファーに座る浩也に向かってお辞儀をすると、「ああ」と短く答えた彼が手招きをした。  浩也に渡された洋服は、サマーニットにジーンズという組み合わせで、サイズもちょうど良く着心地がいい。  これならば、真夏に長袖を着ていてもさほどおかしくないし、手首の跡も隠せるけれど、問題は首だった。 「座って」  命じられ、いつものように彼の足元へと(ひざまず)くと、頭上からクスリと笑う声がする。 「ソファーにって意味だったんだけど……ヒナはまだ(くわ)え足りなかった?」  意地悪な彼の質問に、恥ずかしくなった日向は慌てて立ち上がろうとするけれど、そのままでいいと浩也に制され結局再び床へと座った。 ――だって、いつも座れって言ったらここだから。  頬を赤らめて心の中で言い訳をしていると、頭の上から声がした。 「首、包帯巻くから顔上げろ」  見上げれば、浩也の手には太い包帯が握られており、それを手際よく日向の首へと巻き始める。 「不自然だけど、結構太い首輪だったから他に隠しようがない。流石にハイネックは着れないだろ? まあ、リボンでも似合いそうだけど」 「包帯がいいです」  リボンは勘弁して欲しいと思った日向が慌てて言うと、浩也が口許だけで笑った。 「お盆まで、どこにも行かないのか?」 「はい、勉強しないといけないから……食料品の買い出しくらいであとは何も無いです」 「そうか。とりあえず今日は送って行くから、帰りながら食料品を買えばいい。家に帰ったら痕が消えるまでなるべく外には出るな」 「あのっ、一人で帰れますから」  迷惑をかける訳にはいかない。と、思った日向がそう告げれば、包帯を巻き終わった浩也が指を胸元へと移動させ、ニット越しに胸の尖りをグリグリと押してきた。 「っあぁっ」  その瞬間、背筋を愉悦が這い上がり、小さな喘ぎが漏れてしまう。

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