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 心の中、僅かに残った理性が上げる声はあまりにも弱々しく、それは直ぐに本能から来る別の願いへと変わってしまった。 「お願い……お尻の孔が…痒いから、誰か……掻いてっ」  たどたどしい、けれど完全に理性を失った日向の姿は、そこにいた誰もが息を飲むほどに艶を帯びている。 「いいぜ、沢山掻いてやるよ」  背後に回った男の一人が、たまらないといった様子で一気にペニスを突き立てた。 「ひいっ! あぁっ……ん」  衝撃に、背中をしならせた日向の細い両腕を、挿入している男が掴んで背後へ引く。すると膝立ちの状態になった日向の前へと別の男がやってきて、勃ちあがったペニスを小さな唇へと擦り付けた。  条件反射で口を開き、それを口腔へと招き入れると、日向は無心に奉仕を始める。  さらに、もう一人の男が日向の乳首を緩く揉み始めた。 「ふぐっ……うぅ、あふぅ」 「すげぇ、コイツ相当仕込まれてる」 「セイ、あとは好きにするから」  背後から、聖一へと確認を取る声が聞こえるが、日向には意味など分からない。 「あとは好きにしていいよ。俺は貴司と楽しむから……そうだ、キスはしちゃ駄目だよ」 「あぁ? コイツも駄目ってどうしてだよ!」 「さぁ……なんとなく。だけど絶対ダメ」 「意味わかんねぇ。まぁ、いつもの事だけど……分かったよ」 ――キスはダメ?  聞こえてきた言葉の意味を考えようとするけれど、注がれ続ける過ぎた快楽に華奢な体は痙攣し、何度も何度も跳ねては震える。 「はぅっ! ……ふっ…んぅっ」 「俺達のが空になるまで注ぎ込んでやるよ」  告げられたのは絶望的な言葉の筈なのに、霞む意識の中ではそれすら認識など出来なくて――。 『オレ以外の人とキスはしないで』  誰かの声が日向の頭の中で響く。  それがとても大切な言葉ということは分かったけれど、頭の中で形にする事ももう出来ない。  ただ、悲しみの感情だけが心の中を埋めつくし、犯され続ける日向の()から涙がポロポロと零れ落ちた。

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