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「すまない……ヒナ」  覆いかぶさって涙を舌で舐めとると、日向の体が驚いたようにピクリと跳ねた。 「ごめんなさっ……んぅっ」  再度謝罪を紡ぐ唇を浩也はそっと唇で塞ぐ。  何度言葉で伝えても、日向は自分を汚いと思い込んでしまっている。  きっと、信じたいと思っていても信じ切れずにいるのだろう。 「ヒナ、今からお前を抱く」  キスを中断して囁くと、不安そうな表情をして何かを言いかけた彼の唇をもう一度浩也は塞ぐ。今、理由を並べたてても日向には伝わらないだろうから。 「うぅ……ふっ……んぅ」  徐々に深くなるキスによって日向の体から力が抜けていくのを感じ、Tシャツの裾から指を差し入れ手のひらで臍の辺りを撫でれば、華奢な体がピクリと震えた。  側に置かれたライトに手を伸ばし灯を燈せば、ほの暗い(だいだい)色に包まれた空間の中、うっすらと頬を上気させている日向の顔が目に映る。 「ヒナ……愛してる」  髪へ触れながら気持ちを真っ直ぐに伝えれば、こちらを見上げる日向の顔がさらに赤く色づいた。 「本当に、嫌じゃ……無い?」 「当たり前だ」  震える声で尋ねる日向を落ち着かせようと思った浩也は、頬を撫でながら笑みを浮かべる。 「教えてやるよ、俺がどれだけヒナを愛してるか」  そう告げた後、首筋へと顔を埋めてそこへと舌を這わせれば、おずおずと動いた彼の手のひらが浩也の背中へ控えめに触れた。

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