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ビジネス㉕

見られてたなんて。。 でも屋上には店の中からしか上がれない。 だからキスしたのは知らない筈。 そんな事知られたら・・。 何も言い返せず 俯くと 拓真は冷たい口調で 更に俺を問い詰めた。 「いつからだ。」 「え? いつからって。伊織さんが来たのは・・。」 違う。と激しくかぶりを振る。 余りの勢いに思わず息を飲んだ。 「お前。ずっと女だけだっただろう。 いつからだ。いつから男もイケるようになった。 金か? 店の運転資金か。それと引き換えに 洲崎社長の愛人にでも・・。」 「違うって!」 なんだ。その言い方・・。 いくら拓真でも言っていい事と悪い事がある。 確かに伊織さんとの関係はビジネス。 だけど今の言い方はまるで俺が・・。 男の俺が金の為に体でも売ってるかのように 聞こえた。 「なんだよそれ。いくら拓真でも怒るぞ。 別に金の為じゃない。この店は体売って 金稼がなきゃやってけない程 困ってない。 ふざけんな!取り消せ。今すぐ取り消せよ!」 拳がブルブル震えてくる。 腹が立つ。 こう言いながら何処か後ろめたく感じている自分に。 そういうのじゃないって。 内心言い切れない自分に。。。

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