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ビジネス㉛

「色んな事あり過ぎて。ちょっと いっぱいいっぱいだっただけです。 勝さん。俺 ちくわぶと大根。それに・・・。」 「柚ちゃん。今日はアレがあるよ。」 勝さんがニヤッと笑う。 え。マジで。 「ホントに? 最近ずっと無かったのに。 手に入ったんですか?」 「うん。知り合いの漁師が分けてくれてね。 やっぱりこれじゃないと上手くないからね。 ちょっと待ってて。」 そう言って まずはちくわぶと大根を出してくれる。 何の話だろうと伊織さんが不思議に 思っているのはそのままに ちくわぶを 食べていると 勝さんがはい。と出してくれた。 これこれ。 「何だそれは。」 伊織さんが小鉢を覗き込む。 大きなまん丸いふかしたじゃがいもの上に 勝さん手作りのいかの塩辛。 「塩辛です。これめちゃくちゃ旨いんですよ。 いいイカが入らないと出来ないって ここんとこ全然食べられなかったんだけど・・。」 小鉢をずらして間に置くと 伊織さんはその見た目のグロさからか 眉をぎゅっと潜めた。 バターを溶かすように塩辛と混ぜて。 ジャガイモを四等分で割って。 「こうやってじゃがいもと一緒に食べるんです。 食べないと一生後悔しますよ。」

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