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ビジネス㉞
モグモグと咀嚼すると パッと目を見開く。
「・・・旨い。」
ほら~。
「そこですかさずこの酒を飲む。」
そう言ってコップ酒を渡すと
伊織さんはグビっと冷酒を飲み干した。
「ああ・・・。確かに。」
そう言って残っていたじゃがいも塩辛を
全部パクっと口に入れた。
小鉢に残っていた塩辛も全部。
ああっ。
「ちょ・・ちょっと。俺ももうちょっと
食べたかったのに・・。塩辛って
そんな風に口いっぱいに入れるもんじゃ
ないんですよ。ちびちび食べながら・・。」
「何故だ。旨いものは沢山一度に
口内に入れた方が旨いに決まっている。」
モグモグと噛みながらグビグビ
人のコップ酒を飲み干した。
勝さんは俺たちを眺めながらケラケラと笑い
「まだあるから。」
そう言って塩辛を出してくれる。
ああ。良かった・・。
小鉢を抱え込み じろっと伊織さんを睨みつけた。
「貴重な物なんですから。一遍に食べない。
いいですね。約束出来る?」
脅すようにそう言うと 伊織さんはつまらなそうに
肩を竦め それでもコクンと頷いた。
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