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エピローグ③

「ビジネス上の関係がある限り 君は絶対に素直に認めないからな。 だからまずはそっちを片付ける事にした。 で。どうなんだ。全て終わって君と俺は もうビジネス上の付き合いでは無い。」 「どうなんだって・・・。」 好きだけど。 でも。いくら好きだからって 気持ちが通じ 合わなければ やっぱり受け入れられない。 そんなの 流石に辛すぎる。 「い・・伊織さんはどうなんですか。 俺ばっかり好きかどうか聞かれて。。 ・・ずるいと思います。」 敢えて反論してみた。 どうせ そんな事は考えた事も無いって 言うんだろうけど。。。 「俺は最初から君が好きだと言っているだろう。」 ・・はあ? な・・何言い出すんだこの人。。 「い・・言ってませんよっ! だって・・ 人を好きになった事があるかって 聞いたらいないって・・。」 「関係を持った奴らの中に好きになった奴は いないと言っただろう。」 「ええっ? じゃ・・じゃあそういう事するのに 好きかどうかなんて関係ないって・・。」 「あれも今までの話だ。 今まではそうだったし 君とはした事が無い。 君自身がそうでないと無理だと言うから我慢した。 人を好きになるのにあんなに細かい段階を 経なければならないとも知らなかった。」 真面目な顔でそう返す。 えーーー。。 「そんなの・・全然・・。」 「あれだけ店に通っていたのに 何も気づかない君が悪い。忘れているのかと 思いあたった時に件の縁談話があった。 いい機会だと思ったが どう話せばいいか分からず 100万で恋人になれと言ったら怒りだして・・。」 もう・・。やだ。この人。 「そんなの当たり前じゃないですか。 俺がお金受け取ってたら どうするつもりだったんです。」 伊織さんはコクンと首を傾げた。

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