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第30話 どっち 2
くぷくぷ、と何度も抜き差しされ続けて、俺の体の熱は下半身に集中していた。
「・・・っ、・・・」
バスルームの壁に縋りついた腕に口元を押し付け、声が出そうになるのを必死で我慢した。
「・・・もういっか」
榛がプラグを引き抜いて、俺は異物感から解放される。
「あぅっ」
ほっとしたのも束の間、またすぐに後ろに圧迫感がして、さっきよりも大きな異物が挿入されたとわかった。
先走りがトプッと出る感覚に、自分の体が異物を受け入れつつある事に気付く。
・・・けど
「まだちょっとキツいか~。さっき入ってたのがコレ」
榛に見せられたのは、雪だるまを縦にツンと伸ばした様な形の親指ほどの大きさのシリコンの塊。
「で、俺のちんこ入れるためにはコレくらい入るようになんないと」
続けて見せられたのは、形は同じでもさっきの3倍くらいの大きさのものだった。
「う・・・そ、だろ・・・?」
「今入ってんのがコレとコレの間くらいのヤツで、まだキツそうだから暫く入れっぱなしにしとこっか」
え!?入れっぱなしって、いつまで!?
「いいって言うまで抜くなよ?勝手に抜いたらソッコー俺のブチ込むからな」
「このまま服着ろって事・・・?」
「そういう事」
榛はシャワーを浴びて、何事も無かったかのようにバスルームを出て行く。
その間も、俺は後ろの異物感に身動きできず壁にくっついたままだった。
バスルームにひとりになって、脚に伝うヌルヌルを洗い流そうと思い、壁から一歩後退する。
「あっ!?」
足を動かした事によって、中でプラグが位置を変えて、言い様のない快感が、じん、と下腹に拡がった。
「あ、あ・・・、何これっ、やば・・・」
極力プラグが動かないようにゆっくりシャワーで体を流す。
それでも中を刺激されて、痛いくらいに男性器が膨張していた。
一回抜いとこう・・・。
ガチャ
そう思って下腹部に手を掛けた瞬間に、バスルームのドアが開いて、再び榛が入って来る。
「これ付けんの忘れてた」
榛はシャワーを止めて、俺の膨張した男性器の根元に、パチンとゴムのようなものをつける。
その俺の姿をスマホで撮影する榛。
「お、まえ!何撮ってんだよ!」
「前も外したらダメだよ。外したら、この写真、バスケ部のトークルームに流してやるからな」
マジかよ・・・。どこまで鬼なんだよこいつ!
仕方なく、そのままフラフラになりながら用意されていたTシャツとハーフパンツを着る。ブカブカだった。下着は、無い。
リビングに行くと、榛は壁に寄りかかって座り、自分の膝の間に座るよう俺に促す。
言われた通りに榛に背を向けて膝の間に座った。
逆らってどんな酷いことをされるかと思うと、従うしか無かった。
「う・・・、・・・んっ」
自分の体重と床に押されて、プラグが少し深くなる。
出してしまいたいのに、それを制御されている状況と、後ろからの刺激で頭がおかしくなりそうだ。
背後から腕で囲われ、榛の唇が何度も項に落ちてきて、頚椎に沿って生温い舌が這う。
無茶苦茶するくせに、急にこんな風に甘えるように触ってきて、何がしたいんだと心底思う。
膝を立てて座っている俺の太腿の外側から榛の手が回ってきて、服の上からプラグの湾曲した部分を揺すられた。
「あっ、んっそこ!だめ!」
さっき、風呂で感じた快感が下腹に走る。
「ここ?」
「ん、ん~っ、だめ、だって!あ・・・あ・・・」
口では抵抗しても、体はその快感を求めていた。
榛にされるがまま服を脱がされ、四つん這いにされて、弱い所に当たるようにプラグを動かされる。
もう心も体もグズグズになって、俺は腰を高く上げて胸から上は床に預けた。
「っ・・・あん・・・、あ、はぁっ、あ・・・」
喉の奥から漏れてくる声を我慢するのも煩わしいくらいに、どうしようもなく感じていた。
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