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第10話
さて、付き合って1週間。
俺達がくっついたことはあっという間に広まり、1度学内新聞にも載った。周りのざわめきはうるさかったけれど、少し恥ずかしげな相楽はいつも以上に綺麗で可愛かった。
同時に、俺の代わりに、と相楽を狙うやつも増えてしまったので、昼休みや放課後には相楽の教室まで迎えに行くようになった。また襲われるなんてことがないように、だ。
だが、教室に行く度になぜか俺は変な目で見られる。基本周りのことは気にしないが、これだけは気になった。桐と同じように、怯えながらも可哀想なものを見る目で見られるのだ。
さっぱり訳が分からない。
「せんぱい?」
「ああ、悪い。考え事してた」
食堂での食事は桐が横から前に移動し、隣に相楽。桐の隣に座らせられる相楽の連れはとても肩身が狭そうだ。
一方俺は相楽の隣に座りつつも、その綺麗さ故にあまり直視出来ずほとんど桐の方を見ていた。
「あ、そうだ、今日先輩の部屋に行ってもいいですか?」
思わず固まり、桐を凝視。
これは、いわゆる、......おとまり?
「......だめ、ですか?」
「いや、大丈夫だ。面白いものは、ないけど」
「あはは、先輩と過ごしたいだけなので気にしないでください」
その言葉にまた桐を凝視。
ここは食堂、食堂だ。冷静にならなければ。
「フジぃ、顔」
「......チッ」
自分に言い聞かせてみたものの効果はなかったのか、ニヤニヤと桐に指摘されてしまったので前髪をぐしゃぐしゃとかき混ぜて誤魔化した。
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