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第14話 4 ✼

僕の口内に熱い舌が入ってきて、僕の舌と絡まる。祥吾さんの舌から少しだけお酒の味がして、頭がクラリと揺れる。 祥吾さんは、思う存分僕の口内を舐め回すと、ジュッと強く舌を吸い上げて、銀糸を引きながら離れていった。 「ん…ぅ、はぁ…っ、祥吾、さん…お酒臭い…」 「えっ、マジで?ごめん…。雪は、甘いな」 「いいの…。どんな祥吾さんでも、好きだもん…。ね、もっとして…。もっと祥吾さんを感じたい。僕の中を、祥吾さんで…いっぱいにして…」 「雪…、そんなこと言って…俺、止まらなくなるぞ?いいのか?」 「いい…。祥吾さんに触れられてたら、安心する…」 「ああっ、もう…っ。おまえは可愛いなぁ。…雪、愛してるよ。頼むから、俺の前からいなくならないでくれよ…」 「んっ、僕も…好き。…大丈夫だよ。祥吾さんから、離れないから…ぁ、あっ」 祥吾さんが、僕を強く抱きしめて、再び唇にかぶり付く。祥吾さんの服を握り締めて、僕も祥吾さんの舌に舌を絡ませた。 「んぅ…、ふ、ん…っ」 僕の鼻から抜ける甘い声と、ピチャピチャと舌を絡める水音だけが部屋に響く。 キスをしながら祥吾さんの手が、僕のセーターの裾から入って素肌を撫でる。腰からお腹、お腹から胸に移動して、乳首を指で弾いた。 「んぁっ、は…ぁっ」 その瞬間、僕の背中がビクンと跳ねた。 チュッと音を立てて祥吾さんの唇が離れる。ぼやけた瞳で見た祥吾さんは、目を細めて顔を下に移動させ、僕の上着をたくし上げて乳首に吸い付いた。 「あぁっ…、やぁ…んぅ」 意図せず口から大きな声が出てしまい、慌てて両手で塞ぐ。 今この家には、リビングを挟んだ向こうの部屋とはいえ、松田さんがいるのだ。 しつこく両方の乳首に吸い付かれて弄られる刺激にビクビクと身体を震わせながら、必死に声を押し殺した。 しばらくして祥吾さんが顔を上げて、僕のセーターと肌着を脱がす。口を押さえていた為、苦しかった息を整えようとハァハァと荒い呼吸を繰り返す僕に、笑って言った。 「声、我慢しなくていいのに。雪の声を聞きたい」 「はぁ…っ、だって…松田さんに…」 「大丈夫。この家、壁がしっかりしてるから。それに、あいつは酔い潰れて寝てしまったら、何があっても起きないよ」 「…ほんと?」 「ほんと。だから、雪の可愛い声、聞かせて?」 照れて小さく頷く僕に笑って、祥吾さんが服を全部脱ぎ捨てた。 その程よく筋肉の付いた綺麗な身体に見惚れているうちに、僕のズボンと下着も脱がされる。 全裸になった僕を上からじっくりと眺めて「雪、綺麗だ…」と、祥吾さんが掠れた声で囁く。そして、僕の上に被さりピタリと肌を合わせた。

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