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第16話 6 ✼
僕は、長く息を吐く。
「ん…ぅ、は、いった…?」
「はぁ…っ、入ったよ…。大丈夫か?」
「ん、…祥吾さぁ…ん、好き…」
「俺も、愛してるよ」
祥吾さんが甘く囁いて、腰を軽く揺らす。
硬いモノが内壁を擦って、ピクリと反応して締めてしまう。
「あ…、大っき…」
「ちょ…っ、そんなこと、言うな…」
何のことかわからなくて、キョトンと祥吾さんを見た。
祥吾さんは、苦笑いをしながら身体を起こして、僕の腰を掴んで緩く動き始める。
「あ…っ、んっ、んっ」
「雪…辛いか?」
「んんう…、なんか、変な感じ…。お腹、熱い…」
「あ〜、いちいち可愛いな」
祥吾さんが少し律動を早める。そして片手を伸ばして、先端から透明な蜜を垂らしながら、祥吾さんの動きに合わせて揺れる僕のモノをギュッと握った。
「ああっ!それっ、やぁ…」
上下に強くシゴかれて、更に蜜が溢れる。祥吾さんが、僕の奥深くに硬いモノを押し込むと、ガツンと強く打ち付け出した。
「あっ!あっ、ああん…っ」
「はあっ…、雪っ、雪…」
「あっ、や…っ、んぅっ」
奥深くを突かれ、硬く立ち上がったモノをシゴかれ、身体を屈めた祥吾さんに乳首を軽く噛まれて、僕は背中を仰け反らせて白濁を飛ばした。
直後に祥吾さんが低く呻いて、僕の中に熱い精液を注ぐ。その感触さえも気持ち良くて、僕はうっとりと祥吾さんを見上げた。
「はぁはぁ…っ、雪、すごく可愛い。愛してるよ…。雪は?」
「……んっ。僕もっ、あ…愛して、る…」
「ん」
祥吾さんが嬉しそうに笑って、僕の瞼に口付ける。
それがくすぐったくて、祥吾さんの背中に手を回したまま目を閉じた。
合わせた胸から、お互いの心音が重なって、ドキドキと鳴り響く。
とても気持ち良く、心も身体も満たされた、幸せな時間。そんな幸せな時間の中で、一瞬だけ浮かんだ奇妙な感覚。
ーー僕の失った記憶の中で、誰かとこんなことを…した?
少しだけ、こんな気持ちを知ってる気がした。
でも、そんな事は思い出したくない。今の、この祥吾さんとの幸せな時間が、僕にとって一番大事なんだ。
瞼を開けると、祥吾さんが目を細めて僕を見ていた。
僕は、祥吾さんに微笑んで、祥吾さんの頭を引き寄せると唇にキスをした。
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