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おかしな話だ。暁は昨夜本当に死ぬつもりで十二階の屋上から飛び降りたのに、今こうして爽やかな朝陽に目を細めながら、大学の構内を歩いている。
「アキラ。モーニン」
「お早う」
学友と何ら変わらない挨拶を交わし、慣れた講義棟へと足を進める。古い木造校舎の内部はかなり暗く、慣れていても足元が危うい。この国の建物は全体的に古いものが多いが、暁の通う大学は一際古い。だが歩く度にミシリと鳴る床板や、擦り硝子越しにやんわりと降り注ぐ生ぬるい光は、日本で母と暮らしていた古い平屋を思い出させる。
もう来ることはないと思った大学。今、いつもと同じようにここにいる自分に違和感を覚えつつも、ここに居場所を見出している自分をも自覚していた。
「アキラ。やあ、少し久しぶりじゃないか」
講義室に向かって歩いていると、背中から声をかけられた。振り返れば背の高い眼鏡の男が歩み寄ってくるところだった。内心、舌打ちをする。
クラウス。同じ学部に所属している同期だ。眉目秀麗、才能兼備。エリート中のエリートといった雰囲気をまとうこの男に、戯れで近づいてしまったのが、暁の大学生活一番の失態だった。
「やあクラウス。お早う」
「一週間くらいかな。どうしてたんだい?」
眼鏡の奥の瞳がすうっと細められる。暁はこの目が苦手だった。狡猾な狐のような目だと思う。人の心を覗き込んでやろうと隙を探している、そんな目だ。歩きながら、近づいてくるクラウスと不自然にならないように距離をとった。
「いや。ちょっと風邪をひいて寝込んでいただけさ。大事じゃない」
「そうか」
口では同意しつつも、きっと彼はその言葉を信じてはいない。彼は知っている。暁の素顔を。一見平凡で謙虚な留学生であるこの東洋人が、本当は醜悪な生き物であることを。
並んで講義室に入る。広くはない室内は人で溢れ返っていた。一番後ろ、かろうじて空いていた席につけば、クラウスも当然のように隣に並んでくる。
教室の窓枠は木枠で、日当たりはよくない。頼りない黄色灯が辛うじてついてはいたが、教室の端までは明かりが届かない。一番後ろのこの席は非常に薄暗く、あまり目のよくない暁は薄っぺらい鞄の中から眼鏡を取り出した。古臭い銀縁のそれは、何年も昔に日本で作ったもので、もう度もあまり合ってはいない。
ゆるくなったアームの螺子に閉口しながらもそれをかけて、ふと気づく。なぜこれが、暁の鞄に入っているのか。この鞄は今朝セシルから渡されたものだ。「君の必要なものはこの中に全て入っているよ」と言っていた。開けて、中を確かめる。そこには普段大学に持ち歩くものが全て入っていた。購買で買える安い大学ノート。金属製の小さな筆入れ。この授業で扱っている学術書。同じものがそろえられていただけではない。文学書には和紙の栞が挟まっている。暁が日本から持ってきたものだ。まぎれもなく、暁の荷物そのものだった。
ぞわ、と寒気が項を撫でる。なぜセシルは暁の私物を持っている? これらは全て自分の部屋に置いていたはずだった。昨夜家には帰っていないし、セシルにその場所を教えた記憶もない。
ほんの少しだけ、彼が怖い。しかし、ほんの少しだけだった。
眼鏡をかけた体勢のまま、セシルのことに思いを馳せる。昨夜のあの、脳髄まで溶けてしまうような熱を思い出してしまわぬよう、奥歯をぎりっと噛み締める。傍から見れば気づかぬ程度の仕草だったろう。しかし隣に座ったクラウスが表面だけは心配そうな顔でこちらをのぞきこんでいた。
「どうした。具合でも悪いか?」
「いや。まだ少し風邪が残っているみたいだ」
「それはいけない」
大げさに驚いたような顔をするクラウスが滑稽だ。舌打ちしたい気持ちを抑えながら目をそらせば、机の上に置いていた手に彼の白い手がそっと重ねられる。暁は疎ましげな目をせぬよう苦心しながらクラウスの顔を振り返った。ニヤリ、と笑んだ口元が耳元に近づいて、そうっと囁く。
「残念だ。君が体調を崩しているとなっては、手酷く抱くわけにもいかないな」
そう言って、指をそろりと撫であげる。鳥肌がたった。気色が悪い。
こんな男と戯れに何度か体を重ねてしまった過去の自分を暁は恨んだ。暁は今は、セシルのものだ。この手も、腕も、脚も、指の一本一本、爪の一枚でさえも。全て。こんな男にくれてやるものは、髪の毛一本たりともない。
「よしてくれ。君に気のある女子生徒から殺されてしまうよ」
冗談めかして答えれば、彼もまた冗談っぽく笑った。手がするりと離れていく。
「彼女らと君は別次元さ。アキラ。君のその雨に濡れたような黒髪、深い夜空のような闇色の瞳。そして抱きしめたら折れてしまいそうな東洋独特の華奢で脆い体、その儚さは、西洋の女性にはない魅力を僕に見せてくれる」
それは要するに日本人なら誰でもいいということではないのか。出かかった言葉を飲み込んで曖昧に笑っておいた。
いいタイミングでドアがガタリと立て付けの悪い音をたてて開く。歴史ある校舎だか知らないが修理くらいしたらどうなのか。ともかく、教授が現れたことで講義室のざわめきは一気に収束していく。クラウスもまた無駄話をやめ、前方に集中する面持ちだ。
ほうっと胸をなでおろす。自分の撒いた種とはいえ、面倒なことこの上なかった。
教授の声が小さくて、一番後ろまではほとんど届かない。どうせこの講義で扱っている論文の内容はほとんど頭に入っているのだから問題はないのだが。隣のクラウスは何とか聞き取ろうとして一生懸命耳をそばだてている。自分に構わず前のほうに座っていればよかったものを、と暁は僅かに口の端の嘲笑を載せる。
くあ、と小さくあくびをして、今までのことに思いを馳せる。
自分は昨日死ぬつもりだった。全て捨てるはずだった。なのに今こうして生きているのだから、これからのことを考えなければならない。これからのことを考えるにはこれまでのことを考えなければならない。そういうわけで、この国に来てからのことを考えていた。
自分が色に狂っていることを自覚したのはいつだったろうか。まだ日本にいた頃。少年と青年のくらいだったように思う。祖国を離れてこの国で暮らし始めて、何かの箍が外れてしまったように暁は色に溺れた。快感を与えてくれるものならば何でもよかった。体を、渇いた心を満たしてくれるならばどんな男にだって抱かれた。
金をくれる男も多かった。金がほしいわけではなかったが、もらえるものはもらっておいた。学用品や衣服をくれる男もいたし、食事の世話をしてくれる男もいた。贅沢をするつもりはなかったけれど、お陰で生活費に困ることはなかった。
昨夜殺した男もそうだった。新聞記者だと言っていた。原稿料が入った日には暁を呼び出して激しく抱いた。あの男の煙草の香りや、熱い掌が好きだった。別れ際にはいつも幾ばくかの生活費をくれた。だが新聞社から契約を打ち切られ、もう暁と会う金がないのだと言った。金などくれなくても抱いてくれればいいと言ったのだが、そんな気力はないと首を横に振られた。
人の傲慢さを思い知った。
暁は、少なくとも男たちの腕の中で淫らに喘いでいるときは、愛されていると思っていた。必要とされている、求められている、と錯覚していた。
そうではなかった。男たちにとっては、人の肌に似せて作られた人形に腰を振っているのと何ら代わりはなかったのだ。
自分を捨てて去ろうとするその背中を、暁は黙って見送ることができなかった。そして、ナイフで――。
「はい、今日はここまで」
教授が本を閉じたパタンという音が思いの外大きく響いて、暁はビクリと体を震わせた。ドク、ドクと心臓が鳴っているのが分かる。あの男を殺したことに意外と動揺している自分に、驚いた。
暁にとって、人を殺すことはそんなに大きなことではなかった。自分の人生には意義やら希望などと呼ばれる大層なものはなく、意味もなく惰性で続いているものだとずっと思ってきたので、今更大きく道を外れることに後悔もなにもない、筈だった。
だけれど、今でも鮮明に思い出せる。肉や筋肉に刃先が吸い込まれていくあの感覚。幼い子どもの頃、図工の授業で粘土を切るために定規をつきたてたあの感覚と似ていた。じわり、じわりと。とめどなく溢れてくるあの、赤。器官を直接手で握りこまれたような苦しげな断末魔。振り返ってこちらを見た、あの、鬼気迫る瞳。目を閉じれば全てを再現できそうなほど、はっきりと思い出せた。
寒気がして、両腕で自分の体を抱え込む。
学生たちは次々に席を立って講義室を離れていく。なかなか動こうとしない暁に焦れたのか、隣のクラウスも鞄に荷物を仕舞い始めた。
「アキラ。君は次も授業かい?」
「あ、ああ……」
そうだ。次も別の講義室で授業があったのだった。慌てて荷物を仕舞う。文学書。眼鏡。筆入れ。全てが暁の所持品だ。この国に来てから、あるいは日本にいた頃からずっと使っているものばかり。セシルが、用意してくれた――
「残念。僕はこのあと空きなんだ。また、明日会えると良いな」
「そうだね。気をつけて」
「ああ。……アキラ」
立ち上がったクラウスが机に手をかけ、古い天板がギシリと軋む。眼鏡の奥の瞳がすうっと細くなった。
「お誘いも、いつでも待っているよ」
「……僕の気分次第さ」
挑発的に笑って返してやれば、満足そうにクラウスは去っていった。講義室にひとり、取り残される。静かな部屋。廊下や窓の外からは学生たちの楽しそうな声が聞こえる。
僕はなぜ、ここにいるのだろうと、暁は己の立ち位置が分からなくなった。何もかも捨てたはずだったのに。何もかも諦めたはずだったのに。何を学び、何を得ようとして、この大学にいるのだろうか。そもそも何のために祖国から遥か離れたこの国にやって来たというのか。
そんなことを無意味につらつらと考えていれば、次の講義に向かう気力が薄れていく。
机に顔を伏せた。黒っぽい木で作られたふるい天板は、冷たくて心地がよかった。
大学からセシルの家までは路面電車で二十分もあれば辿り着く。夕暮れを過ぎた薄闇の中で一際鬱蒼にそそり立つ古いアパート。その四階に、トランクひとつ分の荷物を抱えて上がっていく。僅かな衣服と学用品。そして母の形見の品が幾つか。それだけが暁の持ち物の全てだった。昨日まで借りていた下宿は引き払った。もう不要だと思ったからだった。
昨夜連れ込まれた部屋のドアをノックする。中から「開いているよ」と声がかけられた。真鍮のノブを捻れば、確かに甲高い音をたててドアが開いた。
「おかえり。迷わず帰ってこられたね」
セシルはベッド脇のサイドボードの前に腰かけ、タイプライターで何かを打ち込んでいるようだった。
「何をしているの?」
トランクを壁際に置いて、脇から覗き込む。印字される英文は難解で、初めて目にする単語がいくつもあった。
「翻訳の仕事をしているんだ」
そう言ってタイプライターの脇に積まれた紙の束を指さす。フランス語と思しき文字が並んでいた。
「お腹が空いたろう。夕食にしようか」
程なくしてダイニングテーブルには簡素な食事が並ぶ。ライ麦のパンに、ワインで炙ったビーフ、それと野菜がごろごろと入ったスープ。この国ではあまり食事は飾らない。
「次からは僕も手伝う」
「気にしなくていい。私が好きでやっているのだから」
テーブルにつき、両手を合わせていただきますと小さく言えば、セシルの美しい形の瞳がわずかに開かれる。こういう反応をとられることは少なくなかったが、こちらでは食事の前に祈りを捧げる文化があるのだから、それと大して違わないのに、と暁のほうがいつも疑問に思う。
スープの中でほかほかと湯気をたてるじゃが芋を口に運ぶ。塩気の利いた優しい味がした。じ、と見られている気がして顔を上げれば、向かいに座ったセシルは頬杖をついて暁をじっと見据えていた。
「……食べないの?」
「うん。私は昨晩食べすぎてね。腹が空かないんだ」
そういえば今朝もセシルは何も食べていなかった。西洋人は日本人に比べて食欲が旺盛なものと思っていたが、日本人にもよく食う輩はいる。西洋人にも食の細いのはいるのだろう。
だが、セシルの目はいかにも飢えた獣のような、獰猛な気配を宿していた。そんな目で料理を咀嚼する暁をずっと見つめてくる。俯いても尚褐色のの視線を感じる。いつか噛み付かれそうで落ち着かず、パンを飲み下すのにひどく神経を使った。暁の細く白い喉が上下するその様さえ、一秒たりとも見逃すまいというように。それほど熱っぽく、セシルは暁を見ていた。
「……ご、ちそうさまでした」
控えめな量の食事をたいらげ、食器をシンクに下げる。せめて片付けは自分でしようと水道のコックを捻ったとき、横合いから強く腕を引かれた。
「う、わっ」
そんなことをされると思っていなかった暁は体勢を崩し、漆黒の床が眼前に迫る。思わず目を瞑ったがいつまでも衝撃はやってこない。目を開けると同時に急激な浮遊感を感じた。
「……セシル?」
片腕で腹を抱えられている。食事をとったばかりなので腹部を圧迫するのはやめてほしいのだが、訴えようにもこの体勢ではうまくしゃべれないし、頭が後ろにきているので相手の顔を見上げることもかなわない。セシルはそのままの体勢で暁を引きずると、その華奢な体をベッドに横たえた。そしてそのまま覆い被さってくる。そういうことかと暁は薄く笑った。
馬乗りになった男を見上げる。夜の入り口の薄闇で表情はよく見えなかったが、見開かれた褐色の、――いや、血の色の瞳だけが、爛々と輝いていた。光の加減で色を変えるらしい。背筋にゾワリとしたものが走る。細く真っ白な指がシャツの襟にかかり、そうっと首筋を露わにされる。触れてくる指の冷たさに鳥肌がたった。
そのまま指は暁の薄い胸元を次々に暴いていく。ただシャツを肌蹴させられているだけなのに、息が上がるのを止められなかった。この美しい指には媚薬でも塗布してあるというのだろうか。
「アキラ、もう欲情しているのかい?」
ふふ、と笑う。手の甲で頬に触れられる。暁の薄い唇から一際熱い息が漏れた。
「いやらしい子だ。そんなところが、魅力的だよ」
すっかり露出した首筋に、セシルが顔をうずめる。熱い息がかかる。唇か舌の濡れた感触を予期して大腿を擦り合わせた暁の期待ははたして裏切られ、次の瞬間、そこに途轍もない痛みが走った。
「ッ、ァ……?!」
あまりの痛みに声も出ない。ビクンと跳ねた体をセシルの冷たい四肢が押さえ込んだ。じゅぶ、じゅぶ、と濡れた音がして暁はギョッとする。唾液の音ではない。そんな音がするほどの血液が、暁の首から漏れているのだ。
すうっと血の気が引く。全身から力が抜けた。覆いかぶさっている体はじわじわと熱を帯びていく。暁の細い首筋に一心に顔をうずめ、濡れた音を立て続けている。それが何の音なのか、霞んでいく思考の中でも暁は理解してしまった。
セシルは暁の血を、すすっているのだ。
「い、ぎァ……!」
痛みが全身を支配して息もままならない。ビクビクと痙攣している暁を嘲笑うかのように、セシルは首にうずめたままの唇で小さく笑った。すうっと、意識が薄らいでゆく。
ぼやけた視界の中で、血の色の瞳を見た気がした。今更ながらに気づく。その瞳に宿る光は到底、人ならざるものそれだったということに。
沈みゆく眠りの中で誰かに抱きしめられている気がした。冷たい腕だ。暁はその腕を心地よいとは思わなかった。のがれたくて体をよじる。カサ、と乾いた布のよれた音がして、目を開けた。
目の前には漆黒の天井が広がっていた。顔を横にする。白と黒しか存在しない、極端なまでに物の少ない部屋。
「目が覚めたかい」
視界の端から美しい男が顔を出す。背まである灰色の髪。血の色の瞳。頬がほんのりと紅潮し、ひどく妖艶に笑んでいる。
「……殺されたかと思った」
意識がはっきりしてきた。セシルにいきなり噛み付かれたのだ。そして、血を……。噛まれた首筋に手をあてて、仰天した。容易く折れそうなほど細い首筋には、一切の異常もなかった。傷どころか、噛み痕ひとつない。あれは、夢――? それにしては、あの痛みは強烈すぎた。
混乱する暁に、美しい人は笑ってみせる。
「そんなことじゃ君は死なないよ、アキラ」
「え……」
仰向けに寝た暁の横に腰掛ける。ギッ、っと鳴ったその軋みがなぜだか淫靡に感じられた。
「我ながら見る目があるものだ」
すす、と頬を撫でられる。深紅の瞳がすっと細められた。
「君は最高のご馳走だ。アキラ」
ぺろり、と舌なめずりをしたセシルの、その唇は未だ濡れている。唾液ではなかった。暁の鮮血だった。
「一般的には、吸血鬼って呼ばれるのかな。ヴァンパイア」
「まあ君たちの想像する物語に出てくるようなあれとは大分違うけどね」
「私は日の光も平気だし、十字架もニンニクも平気。コウモリに姿を変えることもできないが、心臓以外の傷は私にとって害ではない」
「それに私は誰も殺しはしない」
「アキラ。君の血はどんなヴィンテージワインにも劣らない至極の味がする」
「数多の男の精を貪った、高慢な味」
「君は私の最高の餌だよ」
びくびく、と太腿が痙攣して、暁は自分の腹にどろりとした精を吐き出していた。 それでもセシルは止まらない。内臓まで食い破るかのようにに暁の中を突き上げる。その度に黒いパイプベッドはギシギシとふしだらな悲鳴を上げた。
「ア、んあぁッ、はぁ、んあッ……!」
覆い被さってくる白い背中にギリリと爪を立てる。吐き出しきれない快感が全身を渦巻いて、爆発してしまいそうだ。理性などとうに吹き飛んだ。暴れ狂う快楽から逃れたくて体をよじり、あらんばかりの声をあげた。
「ひぁあっ、だめ、だめぇ、おか、おかしくなるぅ」
「もっと堕ちておいで……かわいい私のしもべ」
びゅく、と体内に生ぬるいものが吐き出されるのを感じた。人ならざるものの精液が臓腑に浸透していく。体の奥底から侵されていくような――。朦朧とした意識の中で、そんな妄想をした。
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