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第7話

 結局、夕方まで3人で過ごして帰路に就く。原田くんは反対方向らしく、寂しそうに自転車に乗って去っていった。俺と和樹は農林公園から家に向かう途中に商店街があるので、一旦そこに寄ってコロッケでも買おうということになった。商店街の肉屋のコロッケは激うまだ。食ってばかりだが、高校生の胃袋は底なしだと思っている。  コロッケを買って袋のまま齧りつくとジャガイモと肉の絶妙な甘さに感嘆した。肉屋の手作りのコロッケだ。上手いのが当然だがこれで100円なのは感謝感激する。和樹の家はお母さんが専業主婦なので何時も作って貰っているらしいが俺の家はコロッケなんて手の掛かるものは滅多に出ない。餃子でさえ冷凍だ。でもお母さんがドラッグストアなんて立ち仕事をしてくれているのだから贅沢は言えない。  商店街から抜けて国道に出ると暴走族が単車に乗って通り過ぎた。そうか。今日は成人式。日曜日にやるところと月曜日にやるところとあるようだが、この辺りは今日だ。成人式と大晦日はこの道路はブンブンと単車の音が賑わう。俺の学校のヤンキーたちも成人式はこの道路を暴走するんだろう。サッカー部の俺には分からない世界だ。和樹もたぶんそうだと思う。

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