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2幕 第5話 芹人

如何しようも無いな、と思いつつも俺は彪の項に所有痕を付けておく。それで、いつも尻尾が出て来るところをぐりぐりと押しながら笑った。 「おいおい、獣化したら“オシオキ”するぞ?」 彪はきゅうと咽を鳴らして、必死に首を振って獣化に耐えていた。……それがどうしようもなく可愛らしくて、俺はまた胸の蕾に指を這わせていく。抓んだり爪を立てたりして、彪に刺激と快楽をちょっとずつ与えてやる。 がくがくと震えながらも歯を食いしばって耳も尻尾も抑え込んで……そんな姿の彪はほんっとうに加虐精神をそそった。 体を繋げたままそして、俺は低い声で囁いてやる。 「啼け、ちったあ声聞かせろ」 何度もイかされて敏感になったらしく、それだけで彪は体を震わせて俺のモノを締め付けてくる。口をなんとか開いて、そして彪はだらしなく涎を垂らしながら喘ぎ声を漏らし始めた。 背骨にゾクゾク走る悦びと哀しみをそのままにして、俺はわざと奥深くまで俺の熱をぶち込んでやった。 「あぁぁあぁああぁああっ!!??」 女みたいな甲高い声を上げて、彪は耐えきれずに獣化する。耳をびんびんに立てて、尻尾も俺の腕に巻き付けて。……ほんっと、雌の色香しか感じないんだよなあ。その景色が綺麗で、官能的で、俺はどうしても抑制が効かなくなるんだ。 そのせいで優しく抱けた例しがない。 「ぁ、や……ぁあ、ごめ、なさ……っ」 「あーあ、あんなに警告してやったのに獣化しやがったな? なら“オシオキ”……シねーとなあ」 俺はイヤミったらしい、それでいて感情を押し隠した笑みを浮かべてそう言った。 彪は俺の方を息も絶え絶えに見詰めて、熱と涙に潤んだ目で見詰めて、それでごめんなさいと繰り返す。お願いだから“オシオキ”は止めて、と。 ……ごめんな、彪。でもこれはお前のためでもあるんだぜ? 獣化しないままで行為が出来るようになればさ、多分ではあるけどそうそう獣化しなくなると思うんだ。 気を抜いて獣化するって事が無くなれば、それはつまりリスクが減るってことだ。……今の俺とお前の関係なら、こうやるのが一番効果的なんだよ。 「良い声で啼けよ?」

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