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4月...3
あの後、大毅君走って行っちゃったけど
俺...なんかすっごい調子のっちゃったかな!?...でも間違ったことは言ってないはず...
コンコン
「はーい」
誰だろこんな時間...あれ?今日母さん帰ってこないって言ってたよね...!?
まっまさかどっどどどど泥棒じゃ
ガチャ
「あやちゃん、ごめんね?急に「ドロボー!!」泥棒!?どこに!?」
「...へ?なんだ紗夜か...」
「ちょっと、まさか泥棒って僕の事だったの?」
「ごめん...」
今、結構など深夜だしインターホンの音とか全く聞こえなかったから...一応オートロックのマンションだけど何があるかわかんないし...
「...ん?てか紗夜鍵は?どうやって入ってきたの?」
「美波さんいたから入れてもらったんだよ」
「えっ...母さん今日帰ってこないって言ってたはず...」
「忘れ物取りに来たんだって、もう行っちゃったよ」
「なんだそっか...」
ってか、母さんいつの間に帰ってきたの...俺全然わかんなかった
大毅君の事母さんに相談したかったのに...
「...ねぇ、あやちゃん?」
「うん?あっそうだ紗夜、昨日母さんが作ったアップルパイあるんだけど食べる?」
「それが答え...?(ボソッ」
「なんか言った?」
「ううん...頂こうかな、大阪から帰ってきたばっかで何も食べてないんだ」
「あぁそう言えばスプリングコンサートどうだった?とその前にリビング移動しよ!もうすぐ母さんが出る生放送始まる!」
「はいはい」
久しぶりにバラエティに出るからって朝から凄い張り切ってたんだよね...多分後で感想求められるからちゃんと見とかないと
「紗夜、紅茶とコーヒーどっちがいい?」
「紅茶、ミルクいっぱいで」
「はーい...あっねぇ紗夜彼女出来たの?」
「...は?何それ」
「なんか噂になってるらしいよ?王子を射止めた強者がいるって」
ってか紗夜の彼女になれたって事は、華夜子さんのお眼鏡にかなったって事だよな
うちの高校の女子って他校から見ると可愛い子揃いだって噂で聞いたことあるけど...華夜子さんのお眼鏡にかなったって事は相当な美人な上にめちゃくちゃ楽器の上手い子って事だよね...確かにうちの高校音楽に関しちゃ結構有名な所だけど、吹奏楽部、オケ部、合唱部どれも全国常連らしいし
「紗夜、今まで彼女作る気ないって言ってたのに珍しいね、そんなにいい子だったの?」
あっしまった紅茶これで最後だ、明日買ってこよう。
「あやちゃん...それ本気で言ってる?」
「いや...だって噂で聞いたことだし...わかんないけど...」
めっちゃ怒ってる...怖っ
「あやちゃん...昨日僕が何言ったか覚えてる?」
「えっ?昨日って紗夜カラオケ以外になんかあったっけ?」
「は?」
あっもしかして倒れる以前に何かあったのかな...
「実はさ...昨日1年生の男の子に、飛び蹴りされてそれ以前の記憶がちょっとぶっ飛んじゃってさ...もしかして俺紗夜と一緒にいたの?」
いやでも...そしたらさすがに覚えてる...よね?紗夜が学校で俺といたがるなんてありえないし
びっくりしすぎて逆に忘れちゃったとか?
あれ?...でもなんで紗夜昨日俺が保健室にいるってわかったんだろう
「何、蹴られたって...僕階段から落ちたって聞いたんだけど」
あっだから保健室まで来てくれたのかな
「階段?落ちてないよ?はい紅茶」
「...じゃあ昨日僕が言ったことも忘れちゃった訳?」
「わかんない...けど覚えてないってことはそうなのかな」
「その1年って誰」
なんか、紗夜の声すごい威圧的な気が...教えたら行けない気がする...大毅くんが危ない...いやでもあの思考は一発ぶん殴られた方が...いやでも...
「ちょっと、あやちゃん聞いてる?」
「あっあー!母さんの始まった...ってえっ...母さん...ミニスカセーラーって....何故」
いくら若いからって言っても、32だよ母さん...
次の日、学校に行こうとしたら
紗夜が玄関の前で仁王立ちしておりました....
「えっ...何」
「今日から俺も一緒に学校行く」
「へっ!?でも紗夜俺と一緒にいるの嫌じゃないの?こんな陰キャと学校の王子様が一緒にいちゃダメだよ!」
ただでさえ俺陰口言われること多いし、周りから嫌われてるのに...紗夜と登校なんてしたらさらに悪化して女子達に詰め寄られてあんたがなんで王子と一緒にいるのよって漫画みたいなことになってさらに虐められて学校に居場所がなくなってそのまま不登校になって退学になってそのまま孤独に死んでいくんだ....
「どうせ俺なんて....」
「もー!すぐそうやってネガティブになる!別に僕達が一緒に居たって誰にも何も言われないよ!」
「紗夜は学校の王子様なんだよ?こんな根暗で陰キャでマザコンのやつが一緒にいたら俺、社会的抹殺される...」
「何言っても今日は一緒に行くからね、なんか言われるなら僕に言ってよそいつぶっ飛ばすから」
紗夜にぶっ飛ばされたらたまったもんじゃないよ....相手が女の子でも紗夜たまに容赦ないし...
結局そのまま来ちゃってるし
だって遅刻しそうだったし
「紗夜...嫌じゃないの?俺と一緒にいるの」
「嫌なわけないじゃん!本当は一緒にいたいよ...だけどあやちゃんいつも僕のこと避けるし目も合わせてくれようとしないから...なのにお家だと普通に喋ってくれるし、もう僕わけわかんない!」
久しぶりに甘えモードな紗夜みた
でもそっか...紗夜も俺と同じ事思ってたんだなぁ
「ふふっ」
「あーあやちゃん何笑ってるのさ」
「...えっ嘘...王子?何あれ...あの子誰」
はっしまった...話に夢中でもう学校のそばだったのに気が付かなかった
...やっぱり案の定噂の的になってる
「王子ってお前か」
うっわ、忘れてた
「まぁ、みんなにはそう言われてるね」
「ちょっ紗夜ダメ!この子紗夜に喧嘩ふっかける気だよ!(超小声)」
「おいお前、そいつのこと庇ってんだったらお前も殴るからな」
「なんで俺!?」
ほらもー周りすごい人集まってきちゃったよ
このままだと迷惑かかっちゃう
「だっ大毅くん!とりあえず別の場所行こうよこんなとこで喧嘩はダメだよ」
とりあえず何とかして、この場所から離れさせないと!このまま先生まで来ちゃったらめんどくさい事になる
「あやちゃん知り合いなの?」
「とにかく!紗夜もこっち!」
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