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4月...終

ふぅ...とりあえず屋上まで2人を連れてきたけど これからどうしよう... 「なんなんだよ...おいお前!陽をたぶらかして俺と別れさせて楽しいか!」 「なんの話?ひかりってだれ?」 覚えてないのかよ ってか知り合いじゃないならなんであの時着いてきたんだよ 「こないだ一緒にカラオケ行った子だよ」 「あぁあの泣きながら歌ってた子」 そういえばそうだったな...南条さんめっちゃ泣いてた 「んだそれ、お前も泣かしたんか」 「違うけど、ってか彼女とは初対面だったし」 もって...俺も泣かしてないって言ったのに 「初対面でなんでカラオケ行くまで仲良くなってんだよ」 ほんとそれな 「彼女、あやちゃんの友達じゃないの?...まさかあやちゃんあの子と付き合ってるの?」 「ちっ違う!ただ話の流れでそうなっただけで断じて付き合ってない!」 ただ、泣いていた彼女を慰めたくて 泣いてる女性を放っておくのは紳士としてしてはいけないことよって小さい頃母さんがよく言ってたから... それがなんでこんな大事に... 「私と仲田君はただの友達よ」 突然屋上のドアが開いて、そう言いながら出てきたのは南条さんだった 「陽...」 俺達いつの間に友達になったんだろう... 「ごめんね仲田君、水野くんも...ほら大毅!2人に謝って!」 「はぁ!?何でだよ!元はと言えばお前が悪いんだぞ!俺の事まだ好きなくせに別れるとかいうから」 この子は...まだこんなこと言ってるのか 「はぁ...ねぇ君」 「んだよ」 「南条さんと寄り戻したいならさ、君のその性格を治さないと一生無理だよ」 「はぁ?」 「俺の事まだ好きなくせにってさ、どっからそんな自信湧いてくるの?彼女がそう言ったの?俺前にも言ったよね、いつもそばにいてくれるからってそれが当たり前だと思うなよって」 母さんがよく言ってた 大好きな人ほどちゃんと気持ちを伝えないと後悔するわよって 多分父さんの事言ってるんだろうけど 「会いたいと思った時にその人がいないってかなり辛いんだよ、だから気持ちは伝えられる時に伝えないとダメ、恥ずかしいから、かっこ悪いからなんて理由にならないよ言葉にしないと伝わらない気持ちだってあるんだから」 「...んだよ偉そうに、お前みたいな陰キャどうせ彼女も出来たことないんだろ!俺達の恋愛にとやかく言う前に、自分の恋愛事情どうにかしろよな」 うっ...なんか今心に五寸釘みたいなのが刺さった気がする... 確かに...俺彼女もいた事ないのに何偉そうな事言ってんだろ...こんなミジンコに何言われたって説得力ないに決まってるよな... 「こら大毅!なんてこと言うの!」 「ケッ...こんくらいで言い淀んでんじゃねぇよ」 「ねぇ、さっきから君口悪すぎない?そんな態度だから彼女に振られるんだよ。そのうち友達も無くすんじゃない?ってか友達いるの?」 あっやば... 「黙って聞いてればさっきからさ、あやちゃんの言ってる事何か間違ってる?それにあやちゃんは確かに陰キャかもしれないけど前髪き「紗夜!!」...ごめん」 ってか確かにって...紗夜も俺の事陰キャだと思ってるのか...まぁ確かに陰キャだけど 「あやちゃん...?なんかよくわかんねぇけど...そうだよ俺ァ最初からてめぇに用があったんだよ俺の陽から手引け」 「いつから彼女は、君のになったの?彼女は物じゃないよ彼女は彼女だ、それに聞いてる限りだとこれは君の暴走なんじゃないの?ちゃんと彼女と二人で話しあったの?一方的に解釈して暴れ回って、わけもわからず僕らを巻き込んで謝りもせずに怒鳴り散らす...そんなだから彼女に振られるんだよ」 同じこと2回言った...紗夜相当怒っていらっしゃる... 「なっ...なんだよ悪いのは「彼女がそう言ったの?」...」 さすが華夜子さんの息子...さっきまであんなに威勢よかったのに黙っちゃった 「謝って」 うわ...滅多に他人に見せないニコニコ顔... 「... ...........ったよ」 「聞こえないんだけど」 「っだぁ!!!!!!悪かったよ!!!!!!巻き込んですみませんでした!!!!!!」 うわ...また泣いたこの子 「大毅...ごめんなさい2人とも私のせいでこんな事になってしまって」 「なっなんで陽が謝るんだよ!」 「大毅...この人たちの言ってる事結構当たってるのよ、大毅付き合う前も付き合ってからも私に好きだなんて言ってくれたこと無かったでしょう?だからね私ずっと不安だったの、ただでさえ幼なじみで生まれた時から一緒にいるのだから、私のこの感情は、大毅の私に対する感情は、本当に恋愛のそれなのかって...私達2人とも姉弟いないし家も隣だからお互いを姉弟のように思ってる部分だってある」 「それは...でもそれは陽だってそうだろ...手を繋ぐのは許してくれるけど、それ以上はまだ早いからってキスすらさせてくれない...恋愛のそれ?そういう感情がないのは陽の方じゃんか!俺はちゃんと陽が好きだ、愛してる...心から...触れたいと思うよ」 「大毅...始めて好きって言ってくれたね...私も好きよ大毅」 「また、俺と付き合ってくれる?」 「えぇ、もちろん」 あぁ...大丈夫 この2人ならきっと大丈夫だ... ちゃんとお互い想いあってる 『ごめん...ごめんな絢斗』 『ごめんなさい...絢斗...』 あの二人の様にはならないよ 「あやちゃん...何考えてるの?」 「今日の夕飯、紗夜と一緒に食べたいなって」 「っ!うんっ一緒に食べたい!」 母さん...俺母さんが昔ドラマでやってた恋のキューピット見たいなやつになっちゃったみたい 人の恋が成立した瞬間、始めて見たなぁ その後、大毅くんはちゃんと謝ってくれて 2人仲良く手を繋いで帰っていった その後、どうなったのかは知らないけれど 次の日彼女の首すじには、赤い跡の上に隠すように絆創膏が貼ってあったのを見てしまった。 えぇ...展開早すぎ...ってか急ピッチに進み過ぎじゃない? いやでもずっと付き合ってたわけだし...そんな事ないのかな...? やっぱり恋ってよくわかんないや。

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