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5月4...1

部活が出来ないからと、テスト期間中は 春兎くんと2人で帰った、寛人君は何故か遠慮している様で 大毅くんは南條さんが一緒に帰れない時だけ一緒 紗夜は、拗ねているようであまり一緒に帰りたがらず いつも先に帰っては家の近くで待っていて、家で勉強して帰っていく。 そんなある日事件が起きた。 「ちょっちょちょちょっと待って!いったん考え直そ?ね?」 「もう無理です、止めないでください」 「いやいやいや止めるよ!?全力で止めるよ!?」 グイグイと詰め寄ってくる春兎くんの肩を押し返しながら、自分も必死に抵抗するけれど春兎くんの力が強すぎてさっきからずっと手が滑っては顔を避けての繰り返し 事の発端は春兎くんの想い人である寛人君に、彼女が出来たらしいという噂が演劇部内で広まった事らしく、事実を確かめに行ったら寛人君が噂の彼女とキスしてるのを見てしまったらしく... その事について寛人君を問い詰めてしまって喧嘩になっての今日らしい...なんか曖昧でよくわかってないけど 「春兎くんまって!!自暴自棄になるのは良くないし、俺とキスしようとするのはもっと良くないよ!!!!!!」 「だって!!先輩しか頼りになる人居ないんだもん!!!!!!ね?先輩お願い、嘘でもいいから俺と付き合って」 「ダメに決まってんだろ馬鹿が...あ」 スパンッとかなりいい音をたてながら大毅くんに叩かれた春兎くんの頭がガクッと落ち 「んっ」 そしてそのまま唇が.... 結局してしまった... 「っ...」 春兎くんは目を見開き、驚いた顔のままその場に力なくへたりと座り込んで そのままポロポロと涙を流し始めた 「春兎くん!ウエットティッシュあるから!これで口拭いて!ね?大丈夫今のは事故だからカウントされないよ!ね?大丈夫だから...大丈夫俺も忘れるからね?」 大毅君に謝ってと口パクで言いながら睨みつける 「あー...悪かったよ」 「っ...ズズッ...」 「何...してんの」 「あっ寛人君これは」 「何泣かせてんすか先輩」 「!?ちっちが...!!...っう...」 寛人君の目がカッと見開いて、一瞬の出来事で何が起きたのか全くわからなかった ただ口の中に滲む鉄の味だけが鮮明で 「ちょっ何してんの馬鹿!!!!!!」 「あんた春兎と付き合ってんだろ!?」 !?!?!? 「なんの為に俺がこいつを....ふざけんな!!!!!!」 手を振りかざしてる寛人君を止めなきゃ 違うって言わなきゃ... 頭ではわかってるのに 殴られた恐怖で体が思うように動かない 「おっおいやめろ!」 唖然としていた大毅君が我に返って止めてくれたお陰で何とか殴られずに済んだけど 依然寛人君の目は怒りで瞳孔が開ききってる ...あの時と一緒だ 「寛人...俺と先輩が付き合ってるって何」 「...お前らなんの接点も無いのに急に仲良くなって、なんかいい雰囲気醸し出してるし最近一緒に帰ってるし...付き合ってなかったら急にそんなんねぇだろ」 キィ... 「ねぇ、2階の踊り場まで声が聞こえてるんだけ...ど...は?」 まずい... 「絢斗...何その頬しかも口から血...お前らか」 紗夜が絢斗と呼ぶ時は 本気の本気でキレてる時。 と真剣な時 「紗夜!違う!」 「だから言ったんだ!!急に友達作って大丈夫なのかって!絢斗が大丈夫っていうから俺は....っ!なのに結局これじゃないか!あんた達、明日からもうここには来るな、これ以上絢斗に近づいたら僕が許さないからな」 「紗夜まっ「結局昔の二の舞だ(ボソッ」...っ」 「ちょっと待て、意味がわからない」 「わからなくていい、とにかくもう来るな」 あぁ...でもそうした方がいいかも知れないな...結局俺が元でトラブルが起きてる... 「まて俺の話は終わってない」 「春兎くんとは付き合ってないよ、ちゃんとふたりで話し合って」 ね?と笑ってみせるけど 俺今、ちゃんと笑えてるかな... そしてそのまま5月は終わりを告げ 結局演劇部の発表は見れずに終わった。

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