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7月...1

7月 夏休みを控え何となく学校中がソワソワモード 先月には球技大会もあったからか、まだ浮かれてる生徒がちらほら見える そんな夏 多分クラスの大半は、忘れていた。 「夏休み前で浮かれるのもわかるが、お前ら期末テスト忘れるなよ」 先生のこの一言があるまでは 俺は普通に勉強してるし、特に浮かれてもいないから大丈夫あとはテスト範囲がどれくらいなのか... 今まで特に赤点とったことは無いけど、成績は中の下だし 一応大学受けるつもりだし...今回はいつも以上に勉強しよ... 「絢斗」 「あっ咲良ちゃん」 「...なんか考え事?」 「いや、俺大学受験するつもりだからさいつも以上に勉強頑張ろうと思って」 「そう」 咲良ちゃん、あの日以来ほぼ毎日のように話しかけてくれるんだよね 多分...心配してくれてるんだろうな こないだ俺の話聞いたあとの咲良ちゃんの顔 他の皆よりもずっと辛そうな顔してた まぁそうだよね 俺も咲良ちゃんの前でこんな話...って思ったし 「あや」 「あっ大毅くん。」 「昼」 「今行くね」 大毅くんも何かと心配してくれて、お昼休みになるといつも迎えに来てくれる みんな、俺を1人にしないようにって思ってくれてるんだろうけど 別に大丈夫なんだけどな 当時俺を襲ったヤツらはもうみんな警察に捕まってて 全員少年院に入ったみたいだし。 「んっ...」 ....ん?今なんか聞こえた? 「あんっ...待って大河」 !?!?!?!?!?!?!?!? こっこの声って... 「あや?何してんだ?行くぞ」 「あっうん」 びっくりした...ちょっと開いていたドアの隙間から見えたあれって... 学校でやるなよ.... 「あやちゃん?どしたの?」 「ちっ紗夜!なっなんでもないよ!!!!」 声裏返った...も~変に緊張してるよ俺...嫌だな... ただでさえあーいうの気持ち悪くて嫌なのに... 気持ちいいとか絶対嘘だよ... 「ごちそうさま...」 「絢斗先輩全然食べてないよ?大丈夫?」 「うん...なんか気持ち悪くて」 「今日は結構暑いしね、少し寝てなよここ冷たくて気持ちいいし、なんか飲み物買ってきてあげるから」 「うん...そうするありがと紗夜」 屋上手前の階段の踊り場は、少し寒い場合があるからいつも持ってきてるカーディガンをきて壁にもたれた ...ネクタイの色とか見えなかったけど、多分1.2年生だろうなあの準備室俺らが1年の頃おばけが出るって噂になって、結構怪我する人が多発したからそれを知ってる俺達3年と1部の生徒は、絶対に近づかないし 「2人とも、旧数学準備室は1人で近づいちゃダメだよ」 「まぁ行くことは無いけど、急に何...おい」 「せんぱーい...あらら寝ちゃった」 頭が重い...最近ちゃんと寝れてないからかな... 声は聞こえてるけど答える気力がないや... 「ちょっと先輩すごい熱じゃない?」 「は?...うわ」 熱...?熱なんて....な... 「あら起きた?」 「...この美先生?」 「あなたすごい熱だったのよ?1年生の男の子二人がね慌てて抱えてきて」 ...先生の手冷たい 「はい体温計、美波家にいる?」 この美先生は母さんのお姉ちゃんで、何かと俺の事気遣ってくれる 「いや...母さん映画の撮影でいま山篭り中」 和毅さんも一緒だし ってか2人とも俺の迎えとか来れるわけないし...テレビに映画に舞台に引っ張りだこの2人が学校に来たなんて知れたら大パニックになっちゃうもんね 「あぁ...熱なんていつぶりに出したろ....」 ピピッ 「何度?」 「...36.5」 「...嘘おっしゃいな38.5もあるじゃない、いいわ送ってくから」 「やったぁ...じゃあ終わるまで寝てるね」 「....んっ」 ...あれ、どれくらい寝たろ スマホスマホ...うわっもう放課後じゃん5時すぎてる 紗夜心配してるだろうな....すごいメール来てる 「...すー...すー...」 隣誰か寝てる...? 「絢斗?」 「あ、咲良ちゃん」 「大丈夫?カバン持ってきたけど」 「ありがと、うんいくらか体楽になったよ」 熱もだいぶ下がったし、この美姉ちゃんに送ってもらわなくても大丈夫かな やったーとは言ったもののあまり迷惑かけるわけにもいかないし 「それは良かったけど、あんまり夢達に心配かけないでよ」 「はは...ごめん」 そっか...今まで母さんとか紗夜とかに沢山心配かけてしまったけれど これからは、俺の事気遣ってくれる人が沢山いるんだな.... なるべく心配かけないようにしないと 俺なんかの心配してくれるなんて申し訳なさすぎて... 「んーぅ大河ぁ?」 やばっ隣の人起きちゃった!? 「あっごめんなさいうるさかったですよね」 「あっ何だ違う人か」 ...何だ?雰囲気が変わった気が シャッ 「ごめんなさいね勘違いしちゃって」 勢いよくカーテンが開いたかと思ったら出てきたのは....ワイシャツを2.3個開けた女の子... 「わぁー!!!!!!前!ボタン!占めてください!」 「えっ?あっごめんなさい」 おっお母さん以外の初めて見た.... 「ブラジャーごときで...(ボソッ」 ごときって...耐性のない俺からしたらブラジャーでも凶器になるんだよ咲良ちゃん! 「ちょっとーうるさいわよー?あら?仲田くん起きたのね、熱はかってみて」 「大丈夫だと思うけど」 「定村さんも、もう下校の時間だから早く帰りなさい」 「はーいじゃあお先です先輩」 あっネクタイの色...2年の子だったのか にしてもあの声どっかで...たいが... そうだあの声、あの髪の毛 昼休みに旧数学準備室にいた子だ 「熱、何度?」 「36.8」 「どれ...また嘘ついてこの子は、下がったって言ってもまだ37.6もあるじゃない、待ってなさい今送ってくから」 「でも...この美姉さん仕事」 「大丈夫よ、今はテスト期間中で部活がないから生徒をみることもないし、元々早く帰るつもりだったしね」 「....ぁっ」 パチンっとウインクをしてそのまま 帰る準備してくるわねと職員室に行ってしまったから ありがとうって言いそびれちゃった。 「この美姉さん?」 「あぁそっか...この美先生ね母さんのお姉さんなの」 「へぇ...まぁたしかに美人よね」 「うん、おばあちゃんも綺麗だよ」 多分

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