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7月1...2
「たーいがっ」
あっ...定村さん
最近よく見かけるな
「あっ先輩おはよ~う」
「おはよう」
見かけると挨拶してくれるし、なんだかんだいい子なんだよね
ただちょっと気になるのは
あの、たいがって子と一緒にいる時と一人でいる時のテンションの差が激しいってことくらいかな
まぁ...彼氏の前では可愛くいたいって事なんだろうな
普通の感じでも可愛いと思うんだけどな
素を見せてくれないのはちょっと寂しいよね
「夢~おかず交換こしよ」
「もー咲良おかず一緒じゃない」
「ふふっ」
「...何よニヤニヤして気持ち悪い」
「仲良いなって思っただけだよ」
気持ち悪いって....まぁたしかに俺は根暗だし周りから嫌われてるし...こんなもっさりしたやつに笑われたらそりゃ気持ち悪いってなるよな...
「いてっ」
「うざい」
「別に根暗だなんて思ってないわよ」
「あれ?今俺声出してた?」
もー俺すぐこう人に迷惑かけて...これじゃいつか本当に嫌われ
「いたっ」
「うざい」
「今のは出てないよね!?」
「分かるわネガティブなこと考えてる事くらい」
「大毅くん...」
俺も変わらなきゃ、すぐこうネガティブに考え込んじゃう癖辞めないと
「俺頑張るね」
「はぁ?」
「そういや今日王子は?」
「あぁ紗夜はひと足お先に夏休み...といってもテストにはちゃんと帰ってくるよ」
春はスプリングコンサート夏はサマーライブ秋はオータムコンサート冬はウィンターオーケストラ
って季節毎にコンサート開いていて
今回のサマーライブはJPOPとか演歌とか色々織り交ぜたライブで、今回は確か直人が所属してるアンギュラスってグループも参加してたはず、今回は時間取れたし紗夜からもいい席のチケット貰ったし楽しみだなぁ
「じゃあ絢斗帰り1人?」
「そだねここ最近は、あっでも大丈夫だよ今日はお迎え来てくれるみたいでね久しぶりに母さんとディナーなんだ」
「へぇ...お母さんよく時間取れたのね」
「うん、今休暇中でずっと家でゴロゴロしてるよ」
「咲良、絢斗くんのお母さん知ってるの?私まだ見たことないんだよねー、ね!夢は?夢も知ってる?」
「えっえぇとても美人なお母様よね」
「いいないいな私も会ってみたい」
「あっ僕も僕も」
「...俺はどうでもいい」
陽ちゃん大毅くん春兎くん...ごめんなさい...
あの後、母さんが咲良ちゃん家に乗り込んだ後
黒田さんにめちゃくちゃ怒られて、絶対何があってもばらすなって釘を刺されちゃったんだ...
「いつかね」
いつか、母さんは言う気満々だけど言ったことで学校とか色んな所に迷惑かけちゃうかもしれないし
紗夜の家にも...
それに父親は誰なんですかって聞かれたら父さんにも迷惑かかっちゃうし...生きてるのかどんな人なのか
全然わかんないけど
母さんは今でも父さんが大好きだから、そんな人に迷惑かけちゃいけないよね
俺は、大嫌いだけど
「ねぇそういや絢斗くんの家って何してる会社なの?」
「家は...おじいちゃんがねおもちゃ会社の会長なんだ」
嘘は言ってない...うん
だって母さんからそう聞いてるし
母さんが俺を産んでからほぼ絶縁状態みたいだし
「へぇー!じゃあ小さい頃とかおもちゃ沢山貰えたんじゃない?」
「いや...会ったことは無いんだ」
「そうなんだ」
「うちの祖父も、先輩と同じ会長さんなんですけどすごい厳しい人で、母は一般家庭で育ったので最初は結婚も反対されたみたいです」
「へぇ...なんかロマンチックね家はお見合いだって言ってたなぁ」
みんな色々あるんだな
うちの父さんと母さんはどうやって出会ったんだろ...でもま、15歳で身篭った母さん置いてどっか行っちゃう人なんてきっとろくでもない人だよね
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