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8月...1

8月 何故...赤点は免れたはず... 「絢斗ーそっち持って」 何故俺は、学校に来ているの... 「この美姉さん、大掃除って普通さ年末にやらない?」 ベットの移動に机の移動...いくらなんでも大掛かりすぎるって 「何言ってんのよ、やれる時にやらないでいつやるのよ」 「だから年末...」 「あのね?絢斗保健室ってのは具合の悪い子や怪我した子達が来る場所なの、言わば病院と一緒!そんな場所が薄汚いなんてあっちゃいけないでしょう?」 「まぁ...」 確かに...でもだからって言ったってこんな太陽が照りつける真昼間にやらなくたって...これじゃ日射病になっちゃうよ 「さっお布団とシーツ干すからついてきて」 「はいはい...はぁ...」 ...ん?どこ行くんだ? 「っはぁー!気持ちー!やっぱりいいわね屋上は何も遮蔽物がないから風も気持ちいいし、あっ絢斗シーツは竿2つに掛けてね」 「うん...ねぇいいの?屋上って生徒は侵入禁止でしょ?」 と、言いつつお昼ご飯は大抵屋上だけど 「大丈夫よ、先生の許可と先生が同伴って条件クリアしてれば」 「へぇー」 「あっいけない保健室に外出してますの札かけ忘れてきちゃった、ついでに色々取ってきたいからちょっと待ってて」 「はぁい」 それにしても本当に気持ちいい...一応都会の真ん中にあるのに...そういやうちの学校って敷地広いんだっけ 強制じゃないけど学生寮もあるし陸上トラックまで見える、俺の周りは学生寮入ってる子いないしあっちの方はあんまり行かないなぁ あっ...あんなところに小屋なんてあったっけ この学校、もう3年通ってるけど こうやって見るとなんかほとんど行ったことない場所ばかりだなぁ 「おいこら1年」 ...ん? 「お前だお前!ここは俺様の陣地なんだよ一年坊が入ってきていい場所じゃねぇのとっとと失せな」 えーっと...1年って俺の事...? 「あの...俺一応先生から許可頂いて入ってきてるんですが」 「は?知るか早く出てけよ、じゃないとアイツが戻ってきちま」 「ごめーん絢斗!1年生の担任の先生に捕まっちゃって」 「いや...あれ?」 「ん?どしたのキョロキョロして」 「いや...」 さっきの人いなくなってる えっ?どうやって...? 「さっ早く洗濯物干しちゃいましょ」 夕方洗濯物を取り込む為にもう一度屋上に来てみると 彼は怒っているのか俺を睨みつけた 「お前、あいつの何」 「アイツって誰ですか?それとさっきいいそびれたんですが俺3年です1年じゃありません」 「あ?何言ってんだよそのネクタイの色、どう見たって1年じゃねぇか...って違ぇアイツだよあいつ今日一緒にいたろうが」 「今日一緒に...この美姉さんの事?」 「はぁ?姉さん?アイツは妹しかいねぇよ...ってまさかてめえこの美のストーカーじゃねぇだろうな」 ......はぁ!? 「その妹の息子なんですが?」 何っっっなのこの人、初対面でいきなりガン飛ばすわ 1年扱いされるわ、挙句の果てには何?ストーカー?この美姉さんのことも呼び捨てだし 「はぁ?何言ってんだお前、美波ちゃんはまだ中3子供産める歳じゃねぇんだよバーカがよ」 「中3って...何言ってんの、母さんはもう32歳だしこの美姉さんだってもう35歳すぎてるよ、あんた誰かと間違えてるんじゃないの?」 それに母さんが俺を産んだのは中3のはず、高校は行かなかったって言ってたし でもこの人...母さんの事美波ちゃんって言ってたな この美姉さんと母さんが姉妹だって知ってるのは、学校じゃいないはず... 「...あんたこそ、ストーカーなんじゃないの」 「...あ゛?ふざけんなや俺はれっきとしたこの美の彼氏だよ」 もうやだ...この人ほんと意味わかんないんだけど もういいや...日も暮れてきたしとっとと取り込んで帰ろ 「おい、無視かよ...おいどこ行くんだよ」 「帰るんですよ日も暮れてきたし、これ以上言い争ってても不毛なだけだ」 それに今夜は母さんが出演するホラーフィクションドラマ 本当にあったかもしれない怖い話の放送日なんだから 今日は母さんも早く帰って来れるみたいだし この美姉さんも一緒に帰れるから急いで帰らなきゃ 「...それに、この美先生の恋人は随分前に交通事故にあって亡くなっちゃったんだ、冗談でもそんな事言わないで」 怒りに身を任せ、口早にそう言いわざとドスドス足音を立てて屋上を出た 「はいシーツ!この美姉さん最近変な生徒に付け回されてない?大丈夫?」 「あ、ありがとう...変な生徒?特には」 「本当に?」 「えぇ、あっ絢斗それあんたんち持ってくから出さなくていいわ」 「...うん」 「俺が死んだ...?」

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