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Bad Day③

さあて、どう料理してやろうか、などと何処ぞの悪役みてえな事考えながら、鎖骨から腹にかけて手を這わせる。 オッサン達とは違って、まだ匂いのしない肌理の整った若い肌だ。 とりあえず気の向くままそこら中に跡をつけてそれを堪能した。 ヒョロヒョロに見えて割と筋肉質で、腹が上下するたびに薄っすら腹筋が見え隠れする。 そのくせガキみてえ顔で、縋るように俺を見つめてくる。 それだけで下半身が重くなった。 もうちょっと虐めてやろうかな、と思ったが時間が無いのでやめておく。 俺はなるべくたくさんイキたい質なのだ。 「握って」 ダニエルは呆けた顔で、え?と返す。 テメエだけ気持ち良さそうな顔しやがって。 俺はダニエルの手をそいつのペニスに持っていった。それから、とっくに硬くなっていた俺のを押し当てる。 「自分でイイトコ探して」 言うが早く、俺はお互いのペニスを擦り合わせ始めた。カウパー腺液を絡ませカリをひっかけるように擦ると思わず声が漏れた。 ヤバイ。もうイキそう。 ダニエルはというと持つのもやっとと言った風で、A♭の高さで啼き続けている。 もういいや。イッてしまえ。 ダニエルの手に自分の手を重ねて、まとめて激しく擦り合わせる。 キタ、キタ、キタ。 目の前に白い光が集まってきて、眩しくて目を開けてられなくなる。 ぐっと目を瞑った瞬間、手の中で欲望が膨らんで、海の匂いが溢れた。 俺の方が先にイッてしまい、ダニエルのも手で抜いてやる。 ティッシュで性液を拭きながら 「ハイ童貞卒業おめでとうさん」 と言ったら、ダニエルは目を丸くした。 「え、今ので?」 「は?セックスする、イク。 ハイおしまい。だろ」 「・・・そっか」 ダニエルはポカンとしたまま呟いて、それからアッハッハと子どもみたいに笑い出した。 「なんだ、僕が悩んでたのって、たったこれだけの事だったんだ」

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