9 / 38
She is Always a Woman⑤
「あーもう、若い子にはついていけない」
谷垣は全力疾走した後のように息を切らしていた。
「オッサンか」
もう一回ヤりたいところだが、俺も無茶し過ぎた。やっぱ明日腰が死ぬわ。
「これからは嫁とのんびりヤルよ」
谷垣はニヤッとする。
「いや、帰ったら早速ってとこじゃね」
「今日はもう無理!」
谷垣は笑いながらベッドに大の字になった。
そして2人してふらふらしながらシャワーを浴び、(途中なんかいい雰囲気になったから一回抜いて、)さっきまでヤッてましたって風体でホテルから出た。
きっと嫁に誠実さって何?と聞かれる事だろうが、どうせ信じやしないのだから、それこそセックスしとけばいい。
「じゃあな、嫁さんしっかり捕まえとけ」
俺の姉ちゃんみたいになるなよ。
"充分稼ぎ、疲れ果てることもなく、負けるのを認めることもない"女だったが、アッサリ逝っちまったんだからな。
「がんばるよ。今日はありがとう」
谷垣は手に指輪を光らせ、帰路に着くのだった。
ともだちにシェアしよう!