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Born This Way④
部屋に入ると、アンは買ったばかりの昼食をすぐ冷蔵庫に入れてしまった。
「メシは?」
アンは妖しく笑い、俺の首に手を回してキスをしてきた。
「スイッチ入ってもうた。シてもいい?」
「やっとかよ」
うんざりする俺に、アンは嬉しそうに口付けた。
「僕、キス好きなんよ。いっぱいしていい?」
「いいよ」
アンは俺と同じくらいの背の高さで、キスをするのは苦ではない。
アンは俺の唇を啄ばみながら時々舌を絡ませる。
俺はアンのコートを脱がせようとするが、女物なのでまったく勝手が分からない。
「自分で脱いで」
キスの合間に言うと、ちょっと困った顔でベルトを外し始めた。その下の服も生地が男物とはまったく違っていて、下手したら破けてしまいそうだ。結局アンは俺の目の前でストリップをする羽目になった。
ブラジャーまで着けていたとは恐れ入る。
下は流石に白い無地のボクサーショーツを身につけていた。
剥き出しの身体は肩幅がしっかりあって筋張っている。
ああ、やっぱ男なんだなと安心した。
「僕が挿れてもいい?」
アンは申し訳なさそうな上目遣いで言った。
化粧を落としてない顔はやっぱ女みてえだ。
「いいよ。風呂行ってくる」
戻ってくると、アンは俺をベッドに磔にした。
茶色く巻いた髪がくすぐったい。
リップが光る唇が蠢く。
「ごめんな、すぐ欲しい」
掠れた男の声だった。
「わかった。自分で慣らすから適当に攻めて」
乳首に舌が這うのを感じながら、孔に指を入れていく。
ネコになるのいつぶりだろ。最近会うやつマジでネコが多いからな。
「なあ、まだ?」
目を潤ませアンが身体にのしかかる。
「早えよバカ。どいてろ」
余計時間かかるじゃねえか。
「あー、早よ挿れたい」
猫のように顔を俺の頬に擦り付ける。
化粧品の匂いってこんなんなんだな。
準備ができると、アンは震える手でゴムをつけ、歯を食いしばりながらゆっくり挿れていった。
いつまでたっても最初のこの感覚に慣れやしない。ずーっとクソが出たり入ったりしてる感じがする。
段々アンの形に慣れていくと、俺は腰を浮かせイイ所を探し始める。
あ、気持ちよくなってきたかも。
アンの動きに合わせて俺も動き始める。
「っ・・・鈴木さん、そうとう遊んでる、でしょ」
アンは顔を歪ませる。
表情は完全に雄のソレだ。
「ハッ・・・まあな」
「ごめん、もうイク」
俺が返事をするかしないか、アンは腰を打ち付けた。腕にグッと力を込め、腰を浮かせ奥に導くと、叫ぶように声を上げ俺の中に全部注いだ。
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