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第9話 モヤモヤ

確かにゆうちゃんの家は綺麗だった でかい庭に、でかい家、汚れや雑草なんて一つもない 「あ、姉ちゃんいるわ。」 「まじかー、ラッキー!」 きーちゃんのテンションが上がっている そんなに綺麗なのか… 「ただいまー」 「おじゃましまーす!」 「おかえりー!いらっしゃーい!…あれ?」 うっわ…綺麗な人だ… ゆうちゃんと同じ綺麗な茶髪に、メイクが薄いため元が綺麗なのがすごい分かる 足も手も太くなく細すぎず 日焼けなんて無縁そうな白い肌 「お、おじゃま、します」 「可愛い子だねえ!はじめましてー、姉の千夏(チナ)ですっ」 「は、はじめましてっ!」 ペコッとお辞儀をする僕 そして、顔を上げる時に見てしまった リビングらしき部屋の入口から顔を出す、“写真のあの人” 「えっ…え…?!」 「ん?どーかしたー?」 きーちゃんが顔を覗き込んでくる でもそんなきーちゃんへ意識を向けられるほどの余裕が無い 「じゃあ、俺の部屋行こ。お菓子持ってきた」 いつの間にかキッチンにお菓子を取りに行っていたゆうちゃんが戻ってきた ゆうちゃんは先に階段を上りだし、きーちゃんもお姉さんに挨拶をしてそれに続く それに続いて僕も2階に上がった 「ここ、俺の部屋。適当なとこ座って」 「てかさー、さっきどーしたの?」 「さっきって?」 ゆうちゃんの質問にきーちゃんが、さっき僕がリビングにいた男に動揺していたことを話した 「ああ、多分その人姉ちゃんの彼氏。最近よく来てんだわ」 「え、千夏ちゃんカレシいたんだー。ショック…」 「……」 千夏さんの彼氏さん… その言葉になんでか体中がモヤモヤする なんだろう、これ 体調が悪い訳じゃないんだけど、胸の辺りからどんどんモヤモヤが広がった感じ 「どうした?」 「ゆうちゃん…なんか、分かんない…」 なんじゃそりゃ、とゆうちゃんときーちゃんが笑う だって本当に分かんないんだ

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