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第9話・堀川
「あれ、ドア開いてる……三上もう出てんの?」
「まだいるけど」
「おわっ、ビビった!」
「鍵、掛かんなかったんだけど」
「悪い、ドアの閉め方にコツあんだよ。教えんの忘れてた」
「ふーん。風呂サンキューな。あーあっちぃ」
「温度高すぎた? ……つか、前隠せよ」
「ああん? 男同士だからいーだろ別に。で、お前も風呂?」
「いや、新品のパンツ見つけたから持ってきた。これ履けよ」
「あ……サンキュー」
「あと、パンツとシャツ、洗っとくから、洗濯機の中に入れとけよ」
「いや、悪いしいいって」
「遠慮すんなって。兄貴の服とかも一緒に洗わなきゃだし」
「そ? じゃ、そーするわ」
「早く服着ろよな」
「おー」
平静を装ったままドアを閉め、ダッシュで二階のトイレにこもった。そして、速攻で抜いた。
秒でイった。
あああー!
ラッキースケベよ、ありがとう!
鍵の件はマジで伝え忘れてたんだけど、俺グッジョブ。築二十五年のこの家もグッジョブ!!
つうか、なんであいつ、あんなに堂々とケツとチンポ出してんだよ!?
あれか、非童貞のヨユーか!?
……違う。俺が全然、そういう対象として見られてないってことだ。欲情対象にされてるなんて、微塵にも思っていないんだろう。
あーあ。
賢者タイムに訪れる、少しの後悔と諦めと、切なさ。苦しい。
トイレから出て、洗い物をしてると三上が俺のジャージを着てキッチンに顔を出した。
ああ、彼シャツならぬ、彼パジャマ(ジャージだけど)。三上は細いから、俺のジャージが余ってブカブカで、可愛い。萌え袖がこんなに萌えるものとは思わなかったぜ。
そして、その下には、さっき見たあの裸が……!
あー、やべ。気をつけてないとニヤニヤする。つか、してる。
「なに笑ってんだよ」
「笑ってないけど」
「笑ってんじゃん、ニヤニヤしてるし」
「いやぁ、小ちゃくてかわいいでしゅねー」
「チッ……チビで悪かったな。つか、お前がデカすぎんだよ。このゴリラが。俺、一応、百七十五はあるし」
「自称百七十五センチ、本当は百七十前半しかない説〜」
「クッソ。あ、買ってきた豆乳飲みたい。取って」
「おー。今日は何味?」
「……普通のだよ」
「お、カルシウム入りじゃーん」
「うっせ。ニヤニヤすんな、ボケ。ほら、渡せよ。なにストロー刺してんだよ」
「んー、一口。あ、この間のよりは美味い」
「か、勝手に飲むなよ、俺んだし。お前はもう身長要らねーだろ! もー、俺、部屋行ってるからな!」
身長のことをからかったからか、三上は頰をうっすら赤くして、俺の手から豆乳のパックを奪っていった。
可愛い。もう、三上が何をしても可愛いとしか思えない。
だって、あの姿を見たら、もうね。
初めて見た三上の全裸。
最高にエロかった。勃起してたの、バレなかったよな?
デカめのジャージ着てるから、見えてなかったと思うんだけど。まあ、大丈夫だろ。
それにしても、風呂上がりの三上は俺の想像以上だった。
上気した滑らかそうな肌。ケツなんかプリッとしてて綺麗な形してたし、陰毛は柔らかそうだった。
それと、意外とチンポがデカかった。そして色は、やらしいピンクだった。乳首もだ。
なんつうか、全体的に柔らかそうで、思わずむしゃぶりつきたくなってしまった。衝動的に押し倒して、ぷっくりした乳首をしゃぶって、尻を揉みしだきたくなった。
あー、俺の目がカメラになってれば良かったのに!
内心叫ぶけれど、実はそこまで悔しくない。
なぜなら。
三上のパンツとシャツをゲットしたから!
しかも使用済みを!
ふふふ、へへへ、と変な笑いがこぼれそうになる。
洗い物を終えて、俺も風呂に入った。鍵はもちろんきっちりかけた。万が一見られたらヤバいからな。
まずは全裸になって、洗濯機を漁った。一番上に載っていた三上のパンツとシャツを取り出す。
宝物ゲットー!
とはいえ、これは洗って三上に返さなきゃいけない。
だから、匂いが付いている内に、嗅ぐ。嗅いで舐めて被って抱きしめて、隅々まで堪能するんだ。
パンツは恥じらうようにシャツに包まれていた。
ほうほう、グレーのボクサーとか、随分やらしいヤツ穿いてるな。さすが非童貞。
毛とか付いてないかなって広げて見れば。
「何これ、エッロ……」
チンポのとこ! 謎のシミが付いてんだけど!
顔を近づければ、ほのかなおしっこの匂い。それと、ネバっとした湿り気。
これは間違いない。我慢汁だ。
きっと、さっき三上が読んでいた漫画のせいだろう。
兄貴の持ち物である少し古い青年漫画は、複数人の女の子が登場し、主人公との激しい絡みシーンがある。ムサくてゴリラみたいな応援団の主人公が、学校のマドンナ(死語)であるチア部の可愛い女子たちに何故かモテモテっていう青春ラブコメ。きっとそれで興奮したに違いない。
しれっとした顔で読みながら、実は我慢汁出してたとか、最高にシコい。
つうか。もしかして風呂で抜いてたり……?
まさかそんな事はないか。俺じゃねーし。
ごめんな、三上。俺もう我慢できねーわ。
心の中で謝って、パンツに顔を埋めた。
あー! あのマシュマロ尻を覆っていたパンツ!
いい匂い、はあっ、深呼吸が止まらないっ!
シミに恐る恐る舌を伸ばせば、もう止まらなかった。
脱衣所の足拭きマットの上で膝立ちし、パンツをしゃぶりながらチンポを扱く。気持ちいいっ! 最高っ!
イきそうになる手前で一旦手を止めて、今度は三上のシャツを顔に巻き、涎でビチョビチョになったパンツをチンポに被せた。
ヤバイヤバイ。シャツからあいつの甘い匂いがする。チンポ、めっちゃ気持ちいい。
ああ、あいつの代わりに、パンツ汚してぇ。
あ、出る。出る……!
ドロっとした精液が、じんわりとパンツに染み込んでいく。濡れていなかった箇所が濃いグレー色に変わり、本当に三上自身を穢しているようで、背筋がゾクゾクした。
気持ちがようやく落ち着き、浴室に入って俺の涎と精液で汚れてしまったパンツを念入りに洗う。
罪悪感はあるが、それ以上に背徳感からの興奮が凄まじかった。気持ちよすぎた。
くたりとしたチンポもしっかりと洗って、風呂に沈む。三上の出汁が出た、三上の湯だ。三上のチンポとケツに触れた湯。ふへへ。
ふーっと大きく息を吐いたところで、洗面所のドアが叩かれた。
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