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第一章・19

「あの、それで僕は、金曜日に何を……?」 「解らなければ、教えてやる。金曜日の朝8時、君は学校ではなく私の屋敷に来るんだ」 「お屋敷に」 「そして一日、私の身の回りの世話をする。誉れに思え」  これは身分証だ、と家紋の入った名刺を差し出す伊織。  内心、何でそんなことを、と思った。  しかし、逆らうと怖い目に遭いそうだ。 「じゃあ、金曜日の朝、お屋敷に行きます」 「それでいい」  伊織と別れた後、駿はどっと疲れを感じた。 「これから金曜日には、一日中天宮司さんと一緒……」  それだけで、頭痛がした。

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