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第二章・3
下足棟では、伊織の靴棚を開ける。
どさどさ、と大量の手紙がなだれ落ちた。
「すごい。これ、全部ラブレターですか!?」
「まぁ、おそらくは」
まんざらでもない顔の、伊織だ。
全部かき集め、駿はとりあえず自分の鞄に詰めた。
「差出人の氏名を書き出し、名簿を作っておいてくれ」
「はい」
そこへ、親し気な声が響いた。
「やあ、おはよう。天宮司」
「ごきげんよう、篠崎」
篠崎先輩だ!
駿の胸は、途端に高鳴った。
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