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第二章・17
朝、自動車の中で護衛の男に聞いた、従者の務めはこれで終わりだ。
一日も終わりを告げようとしており、伊織は寝室へ向かった。
「僕も行くんですか?」
「そうとも。金曜日の少年」
広い寝室は、入るとよい香りがした。
ダウンライトは柔らかな光を放ち、伊織と駿は床にぼんやりとした影を落とした。
ためらいもせず、ベッドへ向かう伊織。
駿も付き従ったが、だんだん嫌な予感がしてきた。
ベッドへ腰かけた伊織が駿に手を差し伸べた時、その予感は的中したと思った。
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