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第三章・2

 新しい制服を何着も手に入れたので、身なりを馬鹿にされることはなくなった。    毎日お風呂に入れるようになったので、臭いと馬鹿にされることはなくなった。  充分な食事を摂ることができるようになったので、痩せ過ぎを馬鹿にされることはなくなった。  ジムで体を鍛えたので、非力を馬鹿にされることはなくなった。   家庭教師に勉強を教えてもらえるようになったので、成績を馬鹿にされることはなくなった。 「全部、伊織さまのおかげだよね」  放課後、迎えの自動車を待ちながら駿はため息をついた。

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