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第三章・8
朝だ。
金曜日の、朝だ!
駿はベッドから飛び起き、カーテンをさっと開けた。
まだ、外は暗い。
東の空に、うっすら光を感じる。
駿にとってそれは、一日の幸福を約束する希望の光だった。
まずは、メールチェック。
やっぱり!
伊織さまからメールが来てる!
『おはよう、駿。寝坊はしていないかな? 昨日はちゃんと夕食を摂っただろうか。あまり私に心配をかけないでくれ』
しまった。
昨夜は結局、料理に手を付けずに終わってしまった。
捨てるのももったいないので、そのまま朝食にしようと思っていたのだ。
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