65 / 223
第三章・19
「こんなに刺激を与えているのに」
伊織は、駿の可愛い小さな乳首から唇を離した。
金曜日の少年になってから、すでに1か月。
駿は、伊織のベッドの上まで、その世話の範囲を広げていた。
濡れたキスに、濃厚なペッティング。
だのに、駿のペニスは一向に勃ち上がらないのだ。
「ごめんなさい、伊織さま」
僕、不能なんでしょうか。
うなだれる駿に、伊織は優しい声をかける。
「医師は、そうではないと言っていた。発情期が来れば、全て解決するさ」
発情期。
Ωを襲う、生理現象だ。
ただ駿は、その未熟な体格ゆえにそれが遅れていた。
ともだちにシェアしよう!