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第三章・21
この奉仕を受けていると、この声を聞いていると、全てをかなぐり捨てて駿を押し倒したくなる。
イヤだと泣いて拒んでも、その体内に突き立ててみたくなる。
「……伊織さま」
「な、なんだ?」
駿が、濡れた唇でささやく。
「もし、我慢ができないのなら。僕、伊織さまに抱かれても構いません」
「……発情期を迎えていないΩを犯すほど、私は鬼畜じゃない」
伊織は我慢していた。
ここまでくると、やせ我慢だ。
本当は、その言葉に甘えてしまいたい。
それでも、ぐっとこらえた。
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