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第三章・24
自分から欲しがったりして、淫乱だと思われたかな。
駿は、そんなことを思いながら伊織を受け止めていた。
でも、せめてこれくらいしてあげたい。
発情期がくるまで我慢してくれる、伊織さまのために。
(ううん、違う)
それもあるけど、正直なところ僕の体が疼いてたまらないんだ。
見悶えるほど伊織さまが欲しいのに、身体のどこかが拒絶していることが悲しくて。
だから、その代わりが欲しいんだ。
伊織さまをお腹で受け止める代わりに、口で受け止めたいんだ。
「駿、そろそろ出るぞ」
伊織さまの声。
少し、上ずってる?
感じてくれてる?
そして、駿の口いっぱいに伊織の情愛が注がれた。
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