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第四章・10

「何々? 『彼氏が絶対喜ぶクリスマスプレゼントランキングTOP5』!」  晩、募る伊織への想いを逸らせようと、駿はネットを開いていた。  クリスマスプレゼント。  伊織さまに、何を贈ろう?  知らず知らずのうちに、どうしても考えるのは伊織のことだ。 「え~っと。時計、マフラー、財布、ペアグッズ、キーケース……」  ペアグッズなんて!  恥ずかしいし、公正な伊織さまが身につけてくれるとは思えない! 「僕の他にも、従者はいるんだし」  後は、どれも伊織が持っている物ばかりだ。  しかも、最高級の逸品。 「いまさら僕が贈るのもなぁ……」

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