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第五章・14

 ぺろぺろと、数回舐めた後、そっと口に含む。  裏筋を舌先でなぞりながら、ゆっくりと抜き差しをする。  それを繰り返すうちに、伊織はため息をついた。 「本当に。すっかり巧くなったな、駿は」 「……」  口がふさがっているので、返事ができない。  その代わりに、駿は舌で先端のグランズを刺激した。 「ぅん……。いいな、それ」  施しながら、駿もまた昂っていた。  湯気の熱とはまた違う、火照り。  込み上げてくる、快感。  

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