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第五章・15
「そこまでだ。バスで終わらせるのは、惜しい」
伊織が優しく、駿の頭に手を置いた。
離れて一礼し、駿は伊織の浴室から出た。
ああ、のぼせてしまいそう。
頭に血が上る。
心臓が、激しく打っている。
駿は従者用のバスを使いながら、口で息をしていた。
「何か、変。僕、湯あたりしたのかな」
石鹸の香りを吸うと、さきほどのフェラチオを思い出した。
いい匂いの、伊織さまのペニス。
あれを、僕の内に迎え入れることができれば……。
以前、βの少年たちに犯されていた時には、全く感じなかった興奮が駿を襲っていた。
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