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第五章・25
「どう? 初めて精通した感想は」
「目がチカチカしました……」
はぁはぁと、まだ息を整えている駿が落ち着くのを、伊織は待っていた。
男を迎え入れるのは、初めてではないはずだ。
まだ駿が私に見出される前、複数の男子生徒に凌辱を受けていたことは、彼自身の告白から知っている。
だからこそ、ちゃんと発情期を迎えた駿を優しく抱いてあげたい。
本当のセックスは、気持ちが悦いのだということを、教えてあげたい。
伊織は、慈愛でもって駿を抱いてあげたかった。
(しかし、いつまで理性が持つかな)
時折、脳をかき回されるような感覚が伊織を襲う。
眼の前の裸身に挑みかかり、滅茶苦茶に愛してしまいたい衝動に駆られるのだ。
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