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第五章・33

 初めての、伊織さまとのセックス。  そして、その悦びを初めて知った。  好きな人との行為は、こんなにも甘美だった。  そして。 『もしこれで、君に子どもができたとしたら、絶対に責任はとる』  こんな真心まで、くれた。  僕はもう、何もいらない。  伊織さまさえいてくれたら、他に何もいらない。 「伊織さま、好きです。大好きです」 「私も、駿を愛しているよ」  そのまま微睡み、やがて深い眠りに落ちて行った。  二人で抱き合い、甘い夢を見た。

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