「情けないな。駿はしっかり新年の抱負を持っているのに」 「そんなこと、ないです」 　僕だって。 　伊織さまが卒業したら、伊織さまが守ってくれなくなったら、どうなるか解らないのに。 　でも、そんな弱音吐けない。 　僕をここまで成長させてくれた伊織さまに、そんなこと言えない。 「伊織さま」 「ん？」 「今は、僕を好きなだけ抱いてください」 　ああ、と伊織は駿から指を抜いた。 「確かに今は、無性に駿が欲しい。それだけなんだよ」 　溺れたい。 　この肢体に。 　何も考えられなくなるほどに。