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第六章・14
「ひあぁ! あぁあんッ!」
「おねだりしてごらん。この私に」
「う、あ。あぁあ」
「さあ」
羽根が触れるように、伊織の指が駿を刷く。
「く、ください。伊織さまのを、僕に。僕の内に、出してくださいぃ!」
「よくできました」
伊織のストライドが、さらに速く力強く駿を襲った。
「あぁ、あ! 僕、僕もうダメですぅう!」
勢いよく飛んだ駿の精は、伊織の腹まで飛んだ。
温かな感触は、伊織の体に最後の炎を噴き上げさせた。
「受け取れ、駿!」
「はぁ、あ! あぁああ!」
駿は、身体を思いきり弓なりに反らせた。
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