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第九章・17
「う、んぁ。はぁ、はぁ、あぁ。んぁんんッ」
「いいよ、駿。なかなか上手だ」
ぎこちなく腰を振る駿を、伊織は下から見ていた。
いい眺めだ。
髪を振り乱し、紅い舌で唇を舐め、その口で嬌声を奏でる。
ふと、駿と眼が合った。
「伊織、さまぁ……」
「上から見下ろされるのは、初めてだ」
悪くない、と伊織は思う。
ただ、それが駿の場合のみ、だ。
他の従者には、こんな体位はとらせない。
プライドが、許さない。
「さあ、駿。もっと動いて」
「うぅぅ。んあぁあ!」
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