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第九章・20

「素敵なバレンタインデーだったよ」 「僕もです」  短い、可愛らしいキスをした。  駿は、瞼が重くなってきた。  いけない。  0時までは、起きてなきゃ。  眼を覚ましておくために、駿はお喋りになった。  新生徒会役員のこと。  中間テストの成績のこと。  そして……。 「あ。そういえば僕も今日、チョコもらったんですよ」 (何!?)  うとうとしかけていた伊織は、駿の言葉に覚醒した。

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