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第25話

「これ、尻尾みたいで、良く似合うよ。それに……」 「ふっ……ん゛うぅっ!」 「ココ、勃ってる」  柄を離した唯人の指に、股の間からペニスを掴まれ、絶望的なその一言に暁の目の前が赤く染まった。 「暁、最後のゲームだ。俺が勝ったら暁はこれから絶対俺にNOを言わない。暁は……」 「んぅ……うぅっ!」 (そんなのっ) 『暁は……勝たないから条件無しね』  耳の近くで囁く声に、涙がまた溢れだす。  唯人はどうしてしまったのか? とか、何か考えがある筈だとか、そんな事すら考えられない程のパニックに陥っていた。 「くっ……んぅっ」  流れる涙の意味すら分からず、ただただ嗚咽を漏らしていると、痛かっただけの後孔が……徐々に熱を帯びてくる。 「誰かがココに来る前に、イったら暁の負け。流石にそろそろ様子に気付いて、店員が来るかもね。ほら、カメラも付いてるし」 「うっ……う゛うっ」  背後から伸びた彼の掌に額を引かれて顔を上げられ、焦点の合わない視界の中、天井の隅に備え付けられたカメラがぼんやりだけど映った。 (ダメ……ダメだ)  こんな姿を、もしも誰かに見られたりしたら。 (見られ……たら?) 「ぐっ……んっ!」 「そろそろ、いいかな」 「ふっ……ぁっ、アァッ!」  暁の思考が止まったところで猿轡が外される。  同時にアナルをみっしり満たしたマイクがグルリと回されて……痛いばかりの筈だったのに、この時初めて感じた愉悦に、暁の口から紛うことなき嬌声が上がり空気を揺らした。 「暁、きもちいい?」 「あっ…アァッ…ゆい、ゆいっ!」 「ん、ここ?」 「ちが……そっち………ない」  意地悪な指がペニスへ触れ、先走りの透明な液を掬い取るような動きをするが、暁はゆるゆると首を横に振り、必死に言葉を紡ぎだす。 「かゆい…なか、かゆい……からっ」  後孔が急に痒みを覚え、すぐに我慢ができなくなった。  なりふり構わず哀願している自分の姿を思い出した時……きっと後悔するのだろうが、今の暁は体の奥から湧き出す疼きに耐えられない。

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