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第40話

「暁、ここは胸じゃないよな。呼び方……もう忘れた?」 「ひっ! や、あっ……あうぅっ!」  尖りを指で押し潰しながら、アナルのバイブを回されて、射精感が身体の芯を駆け上るが、戒められたぺニスの先から精液を吐き出すことは叶わなかった。 「ふぅっ……くぅっ、ゆい……いく、イくっ!」  既に何を言っているのか、暁自身にも分かっていない。ただ、射精を伴わぬ絶頂に……涙が溢れて目隠しを濡らす。 「イきたければ、どうすればいいか教えたろ」 「ひぁっ……うぅっ!」  亀頭をピンと指で弾かれ、快感に……目の前の闇が赤く染まった。 「ゆいっ、たすけ……かゆい……あつ…い」 「どこが痒いの?」 「……くび、ちく…び……」 「ここ?」 「あうっ! そこっ、そこぉ……もっと」  爪で先端を引っ掻かれれば、ようやく得られた快感に……既に正気をなくした暁は、甘えたように唯人にねだる。 「暁、気持ちいい?」  カリカリとそこを弄びながら、唯人が優しく囁くから……暁は愉悦に震えながら、何度も何度も頷いた。 「ゆい……うしろ…も、お尻の孔……痒い。ちんち…の紐……痛い」  一度声に出したせいで、卑猥な言葉を口に出すことに躊躇いがまるで無くなってしまう。 「しゃせ……したい。お尻の孔…グリグリして……せいえき…だしたい。ゆい、おねがっ……」  先程唯人に耳打ちをされた言葉とは少し違っていたが、暁は切実な願いを込め、見えない彼へと懇願した。 「いい子。ねえ、暁は俺が好き?」 「……好き、ゆいが……好き」  自分の気持ちを知られているのは既に分かってはいるけれど、それでも常の状態では……なかなか口に出せない言葉さえ恥ずかしげもなく声に出せる。 「すき……おねがっ……たすけて」  それだけ暁は媚薬によって追い詰められているのだが、そんな事など知りもしないから、果ての見えない悦楽の中 、涙を流して哀願した。 「素直に言えたから、ご褒美……やるよ」 「あっ、あうぅっ!」  艶を帯びた低音が、至近距離から鼓膜を揺らす。  刹那、喘ぎ過ぎて乾いた唇へザラリと濡れた感触があり、驚いた暁が息を止めると、「舌、出して」と命じる声が聞こえてきたから、半ば無意識に従った。

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