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第71話

「打たれて感じた? なら、ここ、擦っただけでイけるようになるのも、簡単かもしれないな」 「あっ……うぅ…うっ」  ブジーの柄を摘んで回し、陰嚢を緩く揉んでやる。本当にそうなれば面白いと唯人は思うが、目下の暁は怯えたように濡れた睫を震わせながら、嗚咽を漏らし続けるだけだ。 「気持ち悦過ぎて返事も出来ない?」 「……ゆい、アッ、ムリ……ムリ!」  見せつけるようにローターを出し、スイッチを入れて彼に示せば、見開いた目から大粒の涙がボロボロ溢れて頬を伝うが、もう逃げたり脚を閉じたりするような真似はしなかった。 「あっ! はっ……アウッ!」  尿道から生えている柄にローターを軽く当ててやると、その都度悲鳴は上がるけれども、暁のペニスは萎える事無くその硬度を増していく。 「でるぅっ…でるっ!」 「だから、何も出ないって言ってるだろ」  射精も栓で封じているし、勃起している時の排尿は困難な物なのだが、そんな知識も無いから怯える暁の姿は滑稽な程に愛らしく、唯人は煽られそうになるけれど、まだ早いと己を戒め彼の頬へと指を伸ばした。 「気持ち悦い?」 「ゆい、怖い……怖い」  もはや冷静に考えられる余裕も残っていない暁は、まるで子供のように唯人の掌に頬を擦り寄せる。 「俺は、気持ち悦いかって、聞いてるんだけど」  ローターを放り投げ、みっちりブジーで満たされている尿道口を抉るように指を這わせて低く問うと、痛みに喘ぎ悶えた暁は、譫言のように「気持ちいい」と何度も何度も繰り返し、遂には大きな痙攣と共に、シーツの上へと、糸の切れた操り人形みたいにガクリと沈み込んだ。

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