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第92話

『処置はしましたが、色がきちんと定着するまで、どんなに痒くても引っかいたりしてはいけませんよ』  作業が終わると透明フィルムのような物が内腿に貼られ、説明をする工藤の声が聞こえてきたら、半ば放心状態のままで暁は小さく頷いた。 『良く頑張ったな。綺麗に彫れてる』  唯人に頬をフワリと撫でられ、涙が一筋頬を伝う。 『こっちも、もう我慢しなくていい』 『んっ……あっ、あうぅっ!』  亀頭部分を指でつつかれ、たまらず暁が腰を揺らすと、喉を低く鳴らした唯人がコンドームを外してくれ――。 『工藤、あれを……』 『はい』 『いっ、やっ……あうぅ!』  ブジーの脇からもう一本……まるで尿道を抉じ開けるように管が挿入され始め、許容範囲を超える容量に、パニックになった暁は暴れるが、縛られた上に体格の良い男二人が相手では、この状況を変える事など当たり前だが不可能だった。 『んっ…くぅ……痛いっ! や、やだっ』  鎮痛剤が効いているせいで、そこまで痛みは感じていないが、狭い肉壁をこじ開けられる恐怖に暁は青くなる。 『そんな事言っても、ここは全然萎えてない……暁はホント、淫乱だな』 『ああっ!』  ペニスを扱かれ上がった声は、掠れてはいるが艶を帯び、痛い筈なのに芯が疼く。  こんな仕打ちにも感じてしまう自分は淫らな存在なのだと、唯人の言葉を聞いた暁は回らぬ頭で考えた。 『暁、精液とおしっこ、どっちを先に出したい?』 『あっ……あ』  いつも通りの優しい声音。  ゆっくり視線を落としていくと、自分のぺニスの先から生えたカテーテルの先を掴んだ唯人が、薄く笑みを浮かべている。 『早く答えろ』 『うっ…くぅ……えき、せいえき、出したい』  促すように陰嚢を叩かれ痛みに悶えた暁が答えると、『いい子だ』と、声が聞こえ、尿道を犯す管がゆっくり中深くへと差し込まれた。

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