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第96話

「暁はどこが気持ちいいんだっけ?」 「あっ……あぅっ……いっ、ゆいのが……いい」 「可愛いこと、言ってくれる」  恥じらいながらも懸命に、言葉を紡ぐ暁の姿に欲情した。 「やっ……あぁっ!」  挿入した二本の指で前立腺を引っかいてやれば、悶えながらも射精しないようペニスの根本を掴むから……更に虐めたい欲求が唯人の心にわきおこる。 「暁、自分で挿れてみな。出来たら……好きなだけ突いてやるよ」  首筋に舌を這わせてから、耳元でそっと囁くと、頷いたあと、ゆっくりとした動きで暁は膝立ちになった。 「触って……いい?」 「いいよ」  答えながら……寝衣を寛げ勃ちかけているペニスを示すと、暁は後ろ手にそれへと触れ、そっと掌で包み込んだ。  *** 「う゛っ……くぅっ」  片手で掴んだ唯人の起立へ少しずつ腰を降ろしていくが、軋むような痛みに襲われ、すぐに暁は動きを止める。 「あっ…うぅ」 「まだ全然挿入(はい)ってないよ」  耳元で響く唯人の声に、暁はコクリと頷いた。受け入れる事に必死なあまり、言葉もまともに返せない。 「……んっ」  勇気を出して腰を沈めると、反射的に後孔が窄まる。  想像以上に大きなそれに、(ひる)みそうになるけれど……歯を食いしばり亀頭の部分を一気に中へと迎え入れた。 「あ゛……うぅっ」 「上手だ」 「あっ……あぁ」  ここまでくれば少しは楽になるだろうと思った刹那、前へと伸びた唯人の指が、胸の尖りと亀頭のピアスを2ヶ所同時に弄り始める。 「ぁ……あぁ……ん」 「言い忘れてたけど、この遊びは、暁が達くまでだから」 「え?」 「先に達ったら、そこでおしまいって事」 「なっ…あっ……やだっ、ああっ!」  意味を理解した暁は背後を振り仰ごうとしたものの、耳の中へと入った舌に、そこを犯されて阻止された。  それと同時に緩急を付けて乳首とペニスを揉み込まれ、唯人の巧みな手管によってすぐに極めそうになるけれど……ここで達するのは嫌だから必死に腰を落とそうとする。

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